ンセン病元患者の家族ら
厚労相と面会 差別解消要望

ハンセン病患者の家族への差別被害を認めた集団訴訟の判決を受けて、元患者の家族らが加藤厚生労働大臣と面会し、偏見と差別の解消や、名誉回復に向けた取り組みを着実に実施するよう要望しました。

ハンセン病の元患者の家族や弁護団は、2日、厚生労働省を訪れ、加藤厚生労働大臣と面会しました。

冒頭、加藤大臣は、「長きにわたり厳しい偏見や差別のもと、筆舌に尽くしがたいことがあったかと思う。改めて深く反省し、おわび申し上げる」と謝罪しました。

そのうえで、偏見や差別の解消に向けた「協議の場」で、人権啓発など具体的な取り組みを検討する考えを伝えました。

これに対し、原告団の副団長の男性は、「多くの原告は、家族ということだけで地域から迫害を受けてきた。これまでの政策は間違っていたという反省の上に立って、啓発の在り方を考えてほしい」と述べ、偏見と差別の解消や、名誉回復に向けた取り組みを着実に実施するよう要望しました。

政府は、新たな補償制度をめぐって原告側と協議を重ねていて、補償額を判決以上に増額し、対象も拡大する方針ですが、原告側とは折り合っておらず、調整が続いています。