卒業生の4割起業を目指す「神山まるごと高専」 1期生入学式

徳島県神山町で、起業家の育成を目指す私立の高等専門学校「神山まるごと高専」の入学式が行われ、1期生が学生生活をスタートしました。

「神山まるごと高専」は、IT企業の社長などが設立し、徳島県神山町に建てられた真新しい校舎で、2日、1期生44人の入学式が行われました。

式では、高専の理事長を務める東京のIT企業社長、寺田親弘さんがあいさつし、「挑戦を続けるかぎり失敗はなく、そこには学びしかありません」と激励しました。

これに対し、新入生が1人ずつ、「完全に自然と共存できるエネルギーを作りたい」や、「寝たきりの人の未来を変えたい」など、これからの学生生活で目指すそれぞれの夢や目標を述べました。

経済界も注目する「神山まるごと高専」は、ソニーグループやソフトバンクなどから拠出された100億円規模の基金を運用して学生全員の学費を無償化し、ビジネスの最前線で活躍する現役の経営者も講師に招いて、卒業生の4割が起業することを目標に掲げています。

新入生で、徳島県出身の武田璃香さんは「自分の可能性が広がるので、わくわくやどきどきがあります。5年間での学びを商品開発に役立てたい」と話していました。

また、北海道出身の江田岬毅さんは「起業家の講師からアドバイスをもらい、将来、人の役に立つ会社を起業したいです」と話していました。