議長不在の異例事態 10か月ぶりに解消 山梨県忍野村議会

山梨県忍野村で、ことし2月から不在が続いていた議長が決まり、議長不在という異例の事態がおよそ10か月ぶりに解消されました。

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忍野村議会では、ことし2月に前の議長が辞任して以降、村長に近い議員と対立する議員が同数で、採決に加われない議長を出すと少数派になってしまうことから、議長が決まらず不在の状態が続いていました。

この影響で9月の定例議会は開かれることなく、流会する異例の事態となりました。

12月5日、定例議会が開かれ、村長に近い議員側の天野弥一氏が新たな議長に全会一致で選出されました。

天野氏は「豊かで希望に満ちた忍野村を取り戻すために、議員全員による活発な議論や建設的な集約がはかれるよう、議長の職に臨んでいきます」と抱負を述べました。

関係者によりますと、議長が決まった背景には、陸上自衛隊の北富士演習場の使用について国と地元との間で結んでいる協定の5年に1度の更新が来年3月に控えており議長の署名も必要になることや、村民から議会の正常化を求める声が上がっていることなどを受けて議員の間で調整がはかられたということです。