日米韓首脳会談 北朝鮮の挑発行為「きぜんと対応」

岸田総理大臣は、11月13日、日米韓3か国による首脳会談を行いました。

この中で、岸田総理大臣は「北朝鮮による前例のない頻度と態様での挑発行為が続いている。さらなる挑発も想定される中、日米韓の首脳会合が開催されることは大変、時宜を得たものだと感じている。連携をさらに強化し、きぜんと対応していきたい」と述べました。

米 バイデン大統領「連携がこれまで以上に重要」

アメリカのバイデン大統領は、日米韓3か国による首脳会談の冒頭「日本と韓国はともにアメリカにとって重要な同盟国であり、長い間北朝鮮の核ミサイルの脅威への懸念を共有し協力してきた。北朝鮮による挑発的な行動は続いており、連携していくことがこれまで以上に重要になっている」と述べました。

さらに「われわれはそのほかの課題でも協力関係を深めている。きょうはサプライチェーン=供給網の強化や、台湾海峡の平和と安定の維持、ウクライナに対する支援の拡大、それに自由で開かれたインド太平洋という共通の目標に向けてどう取り組んでいくかを協議したい」と述べました。

韓国 ユン大統領「北の挑発 非常に深刻」

韓国のユン・ソンニョル大統領は日米韓3か国による首脳会談の冒頭「北は核やミサイル能力に対する自信を背景に、さらに攻撃的な挑発を続けている。10月末から11月初めにかけて、集中的にミサイルを発射し、そのうちの1発は韓国が管轄する水域に着弾した。南北分断後初めてのことで、非常に深刻な挑発だ」と北朝鮮を非難しました。

そのうえでソウルの繁華街イテウォンでの事故を念頭に「韓国国民が悲しみに陥っている時期にこうした挑発を敢行したのは、キム・ジョンウン政権の反人道主義的な性格を表わしたものだ。韓米日による協力は、普遍的価値を守り、朝鮮半島と北東アジアの平和と安定を実現するための強力なとりでだ。きょうの会談を通じて3か国の協力がさらに強化されることを期待する」と述べました。

また、ユン大統領は、イテウォンの事故で日本人とアメリカ人が犠牲になったことに触れ「悲劇的なことであり、残念で悲痛な気持ちを禁じえない」と述べました。