「日本一小さな村」富山 舟橋村長 2度目の不信任案可決で失職

面積が全国最小の「日本一小さな村」、富山県舟橋村の村長が役場の職員の間で繰り返されたパワハラ行為の責任があるとして、村議会で2度目となる不信任決議案を可決され、失職しました。

舟橋村では、村役場の職員の間で長年パワハラ行為が繰り返され、全職員30人余りのうちおよそ10人が被害を受けていたとする第三者委員会の報告書が先月公表されました。

これを受けて、村議会は、古越邦男村長に責任があるとして先月、不信任決議案を可決したのに対し、村長が議会を解散しました。

今月18日に告示された村議会議員選挙では、定員の7人全員の当選が無投票で決まり、26日、臨時の村議会が開かれました。


そして、古越村長に対する不信任決議案が再び提出され、全会一致で可決されました。

不信任決議案が再び可決されたことで古越村長は失職し、27日から50日以内に村長選挙が行われることになりました。
失職した古越氏は「住民に大変ご迷惑をおかけしたと思っている。悔しさと悲しさが両方ある。こういう形で村を再生すると伝えているにもかかわらず、それが伝わらなかったのは悔しいし、なぜ理解してもらえないのかというところがある」と述べたうえで、次の村長選挙に立候補する意向を示しました。

不信任決議案提出の村議「責任を感じてほしい」

不信任決議案を提出した舟橋村議会の竹島貴行議員は「村のためにどうするべきかを議員が考えた結果、失職につながった。村長自身悔しい思いもあるかもしれないが、公の立場にいるならばもっと別の考え方や身の処し方があるだろうし、責任を感じてほしい。今後は、村民が誇りを持てる村にしていかなければならない」と話していました。

村民「感情的にならず話し合って」

舟橋村に住む30代の女性は「当事者ではないのでわからないが、大人なので、あまり感情的にならずに話し合ってほしい。村長選挙になるのなら興味はある。小さい村なので、やるべきことをやってもらえたらいい」と話していました。

舟橋村に住む19歳の女性は「舟橋村のことが全国ニュースになっていて、それで名前が知られるのは悲しいことだと同級生とも話していた。私たちも、おおごとになるまで知らなかったので、もう少し政治に興味を持つべきだったと改めて思った。住民のことをいちばんに考えてくれる人が村長になってほしい」と話していました。