長野県知事選挙 現職の阿部守一氏4選 投票率は過去最低

現職と新人の3人による争いとなった長野県知事選挙は、無所属で現職の阿部守一氏(61)が4回目の当選を果たしました。

長野県知事選挙の開票は終了しました。

▽阿部守一、無所属・現。当選。61万5728票。
▽金井忠一、無所属・新。6万7758票。
▽草間重男、無所属・新。9560票。

現職の阿部氏が新人2人を抑え、4回目の当選を果たしました。

阿部氏は東京都出身で61歳。
旧自治省の職員を経て、平成13年から3年間、長野県の当時の田中康夫知事のもとで副知事を務めるなどしたあと、平成22年の知事選挙で初当選しました。

選挙戦では、3期12年の経験を生かし、新型コロナの感染拡大や物価の高騰から暮らしを守ることや、若者や女性が住みやすい社会づくりに重点を置き、人口減少対策を進めることなどを訴えました。

阿部氏は今回、特定の政党からの推薦や支持は受けなかったものの、多くの政党や業界団体から支援を受けたほか、いわゆる無党派層からも幅広く支持を集めました。

阿部氏は「もう一度、しっかりと私の原点に立ち返って県民の皆さま1人1人の思いにしっかり寄り添いながら、県政を着実に進めていきたい。新型コロナ対策や物価高騰対策、その先には人口減少問題、気候変動問題など大きな課題があるので、正面から向き合い、信州の未来を作りたい」と述べました。

投票率は40.94%で過去最低

長野県知事選挙の投票率は40.94%で、前回・4年前の選挙を2.34ポイント下回り、過去最低となりました。

任期満了に伴う長野県知事選挙が7月21日告示され、現職と新人のあわせて3人が立候補しました。

立候補者は現職と新人の計3人

長野県知事選挙に立候補していたのは、届け出順に、いずれも無所属で、
新人で元福祉施設職員の草間重男氏(72)
共産党が推薦する新人で元上田市議会議員の金井忠一氏(72)
現職の阿部守一氏(61)
のあわせて3人です。

草間氏は「『ウクライナ戦争』が始まり、非人道的な兵器、地雷が埋められている。それに対して県などは黙ったままで、これはまずい」と訴えていました。

金井氏は「リニア中央新幹線の工事は即刻中止すべきだ。この4年間で現状は一変した。生活環境は破壊、自然環境は破壊、猛烈なものだ。県政を転換し、温かい県政に変えなければいけない」と訴えていました。

阿部氏は「新型コロナや災害、物価高騰などで暗いムードが漂っているが、こうした危機を克服して、明るい信州を作っていきたい。そのために、まず産業振興や働き方改革を行い、豊かな社会を作り上げたい」と訴えていました。