旧統一教会 山口大臣や小林大臣も関係 国会議員も次々と判明

山口環境大臣は、閣議後の記者会見で「世界平和統一家庭連合」旧統一教会が関係するイベントに、祝電を過去に数回、出していたことを明らかにしたうえで「機械的に出しただけで全く意識的ではない。今後は祝電を出さない」と述べました。

山口環境大臣は、8月5日の閣議後の記者会見で「2、3回祝電を出したが、いろいろな団体から依頼されるなかで、機械的に出しただけで、全く意識的ではない。祝電を出してもらえるかと言われたら、どんな団体でも、祭りや慶弔ごとには全部出している。どの事務所もそうだと思う」と述べました。

また、選挙の支援はなかったという認識を示したうえで、今後の対応について「今後は祝電を出さない」と述べました。

小林経済安保相は会合であいさつも

小林経済安全保障担当大臣は5日の閣議後の会見で「世界平和統一家庭連合」旧統一教会への関係について問われたのに対し「今回、話題となっている旧統一教会の関連団体に対して、選挙の支援依頼や献金などをいただいたことはありません。ただ祝電や地元の会合であいさつをしたことはあります。地元の方々の依頼に対応したということで、その団体が現在指摘されているような問題があるとは存じ上げませんでした」と述べました。

そのうえで小林大臣は「会合の主催者をこれまで以上に慎重に確認して政治活動をしていきたいと考えているし、この団体と今後関係を持つつもりはない」と述べました。

旧統一教会をめぐり、8月5日も政治家の発言が相次ぎました。

自民 石破元幹事長 関係団体の元社長から10万円献金

自民党の石破元幹事長の事務所はNHKの取材に対し、平成29年に旧統一教会の関係団体「世界日報」の元社長から10万円の献金があったことを明らかにしました。
これについて石破氏は「法に反することはなく、選挙で応援してもらったこともない。私が旧統一教会を応援したことは1度もない」と述べました。そのうえで、今後の対応について「今までも関係があった訳ではないが、旧統一教会は問題になっているので、集会にも出ないし、祝電も送らないし、政治資金規正法の範囲内であっても金銭を受け取ることはしない」と述べました。

自民 渡海元文科相 “過去にチラシ配りなど手伝い受ける”

自民党の渡海元文部科学大臣はNHKの取材に対し「1990年の衆議院選挙で旧統一教会側から手伝いを受けたが、それ以降はない。何人かは覚えていないが、電話をかけてもらったりチラシを配ってもらったりということだったと思う。もともとつきあいはないし、いまもなく、向こうから何かアプローチがあっても応じない」と述べました。

自民 高鳥修一衆院議員 “選挙 手伝ってもらった”

自民党の高鳥修一衆議院議員はNHKの取材に対し「支援者の中に旧統一教会に関係する人がいて選挙のときに手伝ってもらった。何かを依頼されたり、その見返りに何かしたということは全くない。選挙に立候補して応援してもらう立場からするとこの人の応援はいいが、この人はだめとか、選別や排除をするのは難しい。ただ、今後は旧統一教会と一切の関係を断つ」と述べました。

自民 田野瀬太道衆院議員 “去年の選挙 関係団体から応援”

自民党の田野瀬太道・衆議院議員はNHKの取材に対し「去年の衆議院選挙の期間中に、旧統一教会の関係団体から応援を持ちかけられ、2人が3日間程度、ボランティアで来てくれたことがあった。今後は、そういうことがないよう徹底する」と述べました。
また「教会の関係団体からパーティー券を購入してもらったことがあったが、献金を受けたことはない。疑念を持たれないよう徹底する」と述べました。

自民 中根一幸衆院議員 “選挙の際 電話連絡のボランティア”

自民党の中根一幸衆議院議員はNHKの取材に対し「旧統一教会に関係する団体の関係者数名に選挙の際に電話連絡のボランティアをしてもらったと認識している。こういうことになった以上は、いままでと同じつきあいはしない。細心の注意で慎重に対応したい」と述べました。

自民 野中厚衆院議員 “街頭演説に関係者が聴衆として参加”

自民党の野中厚衆議院議員はNHKの取材に対し「前々回の衆議院選挙以降、選挙期間中の街頭演説に、数名の旧統一教会の関係者が聴衆として参加していたことが確認された。それ以外の選挙支援は受けておらず、ボランティアなどもない。今後のつきあい方については適切に対応したい」と述べました。

自民 山本朋広衆院議員 “事務所に連絡あればきちんと回答する”

5年前に旧統一教会が主催するイベントに出席してあいさつをしたと報じられている自民党の山本朋広・衆議院議員は記者団に対し「事務所に連絡いただければ、きちんと回答する」と繰り返し述べました。

維新 何らかの関係あった議員14人に

日本維新の会は、党の調査の結果、国会議員13人が関連団体などと何らかの関係があったとしていましたが、その後、新たに1人が関係していたことがわかり、合わせて14人になったと発表しました。

新たに確認されたのは、石井苗子参議院議員で、関連団体のイベントに出席していたということです。
石井氏は「党への報告が遅れた」と説明しているということで、日本維新の会は、ほかの13人と同様に、関連団体から寄付を受けたことはなく、組織的な支援はなかったとしています。

公明 石川博崇参院議員 “関連団体のセミナーに秘書代理出席”

公明党の石川博崇参議院議員は、記者団に対し「『WFWP=世界平和女性連合』という団体から案内が届いた薬物乱用対策のセミナーに、秘書が代理出席したり、儀礼的な祝電を送ったりした」と述べました。
石川氏は「旧統一教会と直接的な関わりは一切なく、政治的な支援を受けたことや、選挙でスタッフなどの派遣を受けたことも全くない。社会的問題を起こすような団体との関わりは慎重でなければならず、今後一切、関わりを控えるようにしたい」と述べました。
石川氏は、この団体が旧統一教会の関連団体と認識していたということですが、自身が取り組んでいる問題がテーマのセミナーだったことなどから、代理出席などの対応をとったということです。

無所属 上田清司参院議員 “関連団体から応援すると言われた”

無所属で国民民主党の会派に所属する上田清司参議院議員はNHKの取材に対し、30年ほど前の選挙にあたり、旧統一教会関連の政治団体『国際勝共連合』と関わりのあった元衆議院議員から「国際勝共連合も応援する」と言われたことを明らかにしました。
そのうえで「元衆議院議員から知り合いの地方議員を紹介されたが、その組織の人だったかどうかはわからない」と述べました。