岸田首相 最大9基の原発稼働を進めるよう指示

エネルギー対策をめぐり岸田総理大臣は、冬には再度、電力需給がひっ迫することが懸念されるとして、萩生田経済産業大臣に対し、最大9基の原発の稼働を進め、日本全体の電力消費量のおよそ1割に相当する電力を確保するとともに、火力発電の供給能力を追加的に10基分確保することを目指すよう指示したと明らかにしました。

そして「これらが実現されれば、過去3年間と比べ、最大の供給力確保を実現できる。政府の責任であらゆる方策を講じ、この冬のみならず、将来にわたって電力の安定供給が確保できるよう全力で取り組む」と述べました。

「安全性が大前提」

原発について「基本的な考え方は、従来どおり安全性を大前提にしていくことで変わらない。地元の意見を聞きながら再稼働を進め、最大限の活用を図っていく。再稼働が円滑に進むよう、原子力規制委員会が審査効率化の取り組みを着実に実施していくと承知しており、国も前面に立って、立地自治体など、関係者の理解と協力が得られるよう、粘り強く取り組んでいく」と述べました。

9基の原発は

政府によりますと、岸田総理大臣が冬の電力ひっ迫に備えて稼働させるとした9基の原発は、
▼福井県にある
◇高浜原発3号機と4号機、
◇大飯原発3号機と4号機、
◇美浜原発3号機、
▼愛媛県の
◇伊方原発3号機、
▼佐賀県の
◇玄海原発3号機、
▼鹿児島県の
◇川内原発1号機と2号機だということです。