参議院選挙の結果について各党党首の受け止め悲喜こもごも

参議院選挙の結果について各党党首の受け止めです。

岸田総理大臣はNHKの開票速報番組で「いまのところ自民党・与党に大変ありがたい票の出方が示されていると受け止めているが、選挙期間中、厳しい声も聞いてきた。われわれに対するしった激励であるということもしっかり受け止め、大きな責任を感じて政治を進めていきたい」と述べました。
また安倍元総理大臣が演説中に撃たれて亡くなったことについて「改めて哀悼の誠をささげたい。暴力によって民主主義の基盤である選挙のありようが問われている。何としてもこの選挙を完結させなければならないとの思いで多くの皆さんに協力をいただいた。選挙を完結できたことには大きな意味がある。民主主義を守るためにも引き続き努力したい」と述べました。

立憲民主党の泉代表は、NHKの開票速報番組で「10を超える選挙区で他の野党との候補者調整ができたことは大きな進歩だったが、立憲民主党自身がまだまだ支持率が低い状況だ。もっと自分たちを鍛え、党勢を回復していくことを最重視して歩んでいかなければならない」と述べました。そのうえで代表としての責任や進退について問われたのに対し「『右の野党』、『左の野党』というものがあり、それぞれがなかなかまとまれない状況が続いていて、どう克服していくかということが私に与えられている責務だ。今後については、今回の選挙結果をよく注視していきたい」と述べました。

公明党の山口代表は、NHKの開票速報番組で、参議院選挙の結果を踏まえた今後の政権運営について「最終的には自民党から依頼があった選挙区はすべて推薦を出し、短時間の中で協力の実績はしっかり上がっている。自民党も公明党も持ち味が違うところがあり、政権の安定的な運営のもとに、課題を確実に乗り越えていけるよう取り組んでいきたい」と述べました。
そのうえで、ことし秋に代表として今の7期目の任期が満了となることをめぐり「次の世代をしっかり育て、バトンタッチしていく準備が必要だ。党の活力は定年制を実行していることにも 現れており、次の体制をどう作っていくか検討していきたい」と述べました。

日本維新の会の松井代表は午後9時半から大阪市内で記者会見を行い、「結果はすべて出ていないが、世論調査や出口調査の結果を見ると、自民党が圧倒的に強かったということで、野党としてはわれわれは力不足だった」と述べました。
また松井代表は「当面国政選挙もないし、引退を決めている人間が党のトップにいるというのもおかしい話なので、今回の参院選が終わったら次の代表にしっかり引き継ぎたい。今回身を引かせてもらうとはっきりと意思表明をして党員には代表選をやるという前提で受け止めてもらえればと思う」と述べました。

国民民主党の玉木代表はNHKの開票速報番組で「結果は最後まで見定めたいと思っている。全国を回って若い人から支持と期待をいただいたので、その声を実現するために、今後も与野党を越えて連携協力していくという路線を継続していきたい」と述べました。

共産党の志位委員長は記者会見で、参議院でも憲法改正に前向きな4党で全体3分の2の議席を占めることについて「4つの党が『改憲案をこうしよう』と選挙を戦ったわけではなく、今回の結果をもって国民がゴーサインを出したとは考えていない」と述べました。
そのうえで「結局は自衛隊の海外での武力行使が完全に自由化されることに一番の問題があり、国民の中にそうした危険な方向を許さないという多数の声をつくっていくことで発議をさせない運動を起こしたい」と述べました。

れいわ新選組の山本代表は、NHKの開票速報番組で「日本は消費税を上げ続け、国が衰退する結果を生み出した。この25年の不況にコロナまでやってきて、そして戦争による物価高。これを徹底的に底上げしていくという政策が何よりも必要だ。大胆な経済政策をやらなければだめだ」と述べました。

社民党の福島党首は、午前3時前に記者団に対し「比例代表の得票率2%を確保できているかまだ分からないので、最終的に政党要件をクリアできるか見守りたいが1議席の確保はうれしい。皆さんの期待を受け止め、もっと躍進していけるように頑張りたい」と述べました。

NHK党の立花党首は、午前0時前、党の開票センターで記者会見し、「開票状況を分析すると、選挙区で得票率2%を得るのは難しい情勢で、非常に残念だ。比例代表の得票に期待したい」と述べました。