法律条文のミス 国会報告せずに修正 木原官房副長官が陳謝

農林水産省が、所管する法律の条文のミスを国会に報告しないまま修正して法律の改正案のなかに盛り込んでいたことをめぐり、木原官房副長官は、衆議院議院運営委員会の理事会で陳謝しました。

条文のミスがあったのは、農林水産物の規格を定めた「JAS法」で、23年前に改正された際「農林物資」とすべきところを「農林物質」と誤って記載していました。

ミスに気付いた農林水産省は、この記載を修正して、今の国会に提出している法律の改正案に盛り込み、金子大臣が、先月、参議院の農林水産委員会で謝罪しました。

これについて、10日の衆議院議院運営委員会の理事会で、共産党は「去年、政府が国会に提出した法案の条文などにミスが相次いだことを受けて、今後、ミスが見つかった際は、事前に国会に報告するという取り決めを行ったのに、守られていない」と抗議しました。

自民党の山口委員長も「全く同感だ」と述べ、理事会に出席していた木原官房副長官に対して注意しました。

これに対し、木原氏は「大変申し訳ない。同様のことが起きないよう気をつける」と陳謝し、再発防止に向けて経緯を確認する考えを示しました。

農林水産省は「今後は誤りがないようにするとともに、誤りに気が付いた場合は速やかに関係者に報告するようにしたい」としています。