震度6強の地震で宮城と福島
必要に応じ全国に支援要請へ

16日夜遅く、震度6強の揺れを観測した地震を受けて、全国知事会は緊急の会合を開き、出席した宮城県と福島県の知事が被害状況を報告したうえで、必要に応じて全国の自治体に支援を要請する考えを示しました。

オンラインで開かれた全国知事会の緊急会合には、16日夜の地震で震度6強の揺れを観測した宮城県と福島県の知事が出席し、被害の状況について説明しました。

この中で、宮城県の村井知事は「停電はきょう中に解消されるが、断水はまだかなりある。もう少し被害状況が大きくなったら、ためらうことなく応援をお願いしたい」と述べました。


また、福島県の内堀知事は「県民は東日本大震災を思い起こし、大きなショックを受けている。状況が刻一刻と変わっており、被害が大きくなっていくことを懸念している。必要に応じて支援をお願いしたい」と訴えました。

そして、全国知事会として、被災地の被害状況を見極めたうえで、必要に応じて応援態勢を検討する方針を確認しました。

“今後1週間程度 最大震度6強程度の地震に注意” 地震調査委

16日夜、福島県沖で発生したマグニチュード7.4の地震について政府の地震調査委員会は今後1週間程度、最大で震度6強程度の地震に注意する必要があるとしたうえで、去年2月に発生した福島県沖の地震では数か月後にも規模の大きな地震が起きていることから、当分の間、揺れや津波に備えるよう呼びかけています。

政府の地震調査研究推進本部の地震調査委員会は16日夜の福島県沖の地震を受けて17日夕方から臨時の会合を開き、観測データなどを分析しました。

今回の地震は日本列島の下に沈み込む太平洋プレートの内部で起きたということで、揺れが強かった地域では今後1週間程度は最大で震度6強程度の地震に注意する必要があるとしています。

去年2月の地震のあと 規模の大きな地震

一方で今回の地震の震源付近では去年2月にマグニチュード7.3の地震が起きていますが、隣の宮城県沖では
▽3月にマグニチュード6.9
▽5月にもマグニチュード6.8の地震が起きていることから
今回も当面は規模の大きな揺れに注意が必要だとしています。

地震調査委員会の委員長で防災科学技術研究所の平田直 参与は「今回も去年と同じような活動になるかはわからないが同様な活動には備えてほしい。またこの地震があったから周辺でしばらく大きな地震が起きないということはなく、宮城県沖地震などが起きる確率は高いままだ。揺れや津波には備えてほしい」と呼びかけました。