経団連十倉会長 賃上げ
業績好調企業に対応促す

経団連の十倉会長は、自民党の麻生副総裁や茂木幹事長らと会談し、成長と分配の好循環に向けて賃上げへの協力が求められていることについて「各企業には、主体的な行動を強く呼びかける」などと述べ、ことしの春闘では、業績が好調な企業に積極的な対応を促す考えを重ねて示しました。

経団連の十倉会長は、11日午前、東京都内のホテルで自民党の麻生副総裁のほか、茂木幹事長など党三役らと会談しました。

この中でことしの春闘に向けて十倉会長は「働き手への還元は、経営者として当然の責務だ。各企業には、成長と分配の好循環の実現にも考慮した主体的な行動を強く呼びかける」などと述べ、業績が好調な企業に積極的な対応を促す考えを重ねて示しました。

これに対して茂木氏は「デジタルやグリーンといった成長分野を中心に、思い切った予算措置や税制、規制改革で民間投資を促進する。その投資で生まれた利益が、消費者に回り、それがマーケットの拡大やさらなる投資へとつながる好循環を作っていきたいと思っている」と述べたうえで、経済界に対して賃上げへの協力を求めました。

会談ではこのほか、新型コロナの感染が再拡大する中で、感染対策と社会経済活動の両立が重要だという認識で一致し、自民党側は夏の参議院選挙に向けて経団連の協力を呼びかけました。