衆院選に向け立民・国民と
個別に政策協定締結 連合

衆議院選挙に向けて連合は、新型コロナウイルスから命と暮らしを守る政策を最優先に、不安定な雇用の是正に取り組んでいくことなどを盛り込んだ政策協定を、立憲民主党、国民民主党とそれぞれ個別に締結しました。

秋までに行われる衆議院選挙に向けて連合は15日、中央執行委員会を開き、立憲民主党の枝野代表、国民民主党の玉木代表とそれぞれ個別に政策協定を締結しました。

協定はいずれも同じ文面で、新型コロナウイルスから国民の命と暮らしを守る政策を最優先にするとして、医療資源の偏りや不安定な雇用の是正に加え、税財政の構造改革を通じて持続可能な社会の実現に取り組むなどとしています。

3者共同の締結を目指したが…

協定をめぐって連合は当初、3者共同による締結を目指していましたが、国民民主党が共産党と連携を進める立憲民主党との締結に応じなかったことから、個別の協定にとどまりました。

一方で、両党が選挙に向けて「連携・協力し、一丸となって取り組む」という文言がいずれの協定にも明記され、連合としてはこれを3者による共闘態勢の構築への足がかりにしたい考えです。

神津会長「ひとつの新しいスタート」

連合の神津会長は記者会見で「総選挙のタイミングがいつになるかということを見計らいつつ、今後、両党の候補者を推薦していくための基礎として政策協定を結んだ。連合として政策実現に向けて、一丸となって力をふるっていこうということを確認できた。まさにひとつの新しいスタートだと受け止めている」と述べました。

立民 枝野代表「総選挙へギアを一段上げたい」

立憲民主党の枝野代表は、記者団に対し「協定締結により、いよいよ総選挙に向けて最終段階の準備を具体的に進めていくことになる。危機管理に対応できない今の政権の構造や体質そのものを変えていかなくてはならず、ギアを一段上げたい」と述べました。

また3者による締結に至らなかったことについては「われわれとしては2者か、3者かということにこだわりはない。『一丸』となって戦うことは国民民主党も同じ認識だと確認したので、具体的な調整が各地域ごとに進んでいくと思う」と述べました。

国民 玉木代表「立民とはともに汗をかいていきたい」

国民民主党の玉木代表は記者会見で「連合から推薦を受けるわが党の候補者の応援態勢がより強固になると期待している。菅政権は脅しのような行政手法を用いており、次の衆議院選挙で新しい政治の流れを作っていく」と述べました。

また3者による締結に至らなかったことについては「形式的には2者だが、文言上は3者が出てくる。連合の神津会長は共産党との連立や閣外協力はありえないとしている。その連合と同じ内容の協定を結んだ立憲民主党とは、ともに汗をかいていきたい」と述べました。