菅首相 熱海の被災地視察
“大規模災害への対策強化”

菅総理大臣は、大規模な土石流が起きた静岡県熱海市の被災地を視察したあと、記者団に対し、線状降水帯の発生を予測するための研究や資機材の開発を前倒しで進めるなど、大規模災害への対策を強化する考えを示しました。

菅総理大臣は12日午後、大規模な土石流が起きた静岡県熱海市を訪れ、伊豆山地区の高台から崩れた斜面の様子を確認したほか、警察や消防から行方不明者の捜索状況などについて説明を受けました。

また、ホテルで避難生活を続けている被災者から話を聞いたのに続いて、静岡県の川勝知事らと今後の対応をめぐって意見を交わし「想像を絶するような土石流だったと思う。政府としてはできることはすべてやる」と伝えました。

このあと菅総理大臣は記者団に対し「新型コロナで大変厳しい状況の中、熱海市は観光地であり、風評被害などでホテルのキャンセル状況が極めて厳しいということも伺った。皆さんが前を向いて生活することができるよう、連携しながら前に進めたい」と述べました。

そのうえで「大規模被害が毎年、続いており、線状降水帯の発生を予測するための研究や資機材の開発を思い切って前倒しで進めたい」と述べ、大規模災害への対策を強化する考えを示しました。

一方、菅総理大臣は「激甚災害」に指定するかどうかについて「今回は住宅が非常に多く、適するかどうかは微妙な問題があると思うが、それに匹敵するような対応は、政府としてしっかりやっていきたい」と述べました。