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SNS相談から見えた被害事例は?

チャットで性暴力の悩みを相談できる「Cure time(キュアタイム)」。被害に遭った人たちが相談しやすい環境を作るため、年齢・性別を問わず、匿名で相談を受け付けています。内閣府は先週(12日)、これまで相談があった293件についての調査報告書をまとめました。見えてきたのは、SNS相談ならではの強みや特徴。あなたも相談してみませんか?

67日間で293件の相談 その内容は?

「性暴力を考える」でこれまでもたびたび紹介してきた、Cure time。内閣府が主導し、性暴力被害者支援などを行う団体が協力し、現在は週3日、専門の相談員がチャットで相談に応じています。(※詳細は相談現場を取材したvol.111をご覧ください)

去年10月からことし1月までに寄せられた相談は、293件。そのうち女性からの相談が238件、男性からは26件、それ以外の方からは10件、不明が19件でした。

年代別にみると、10代・20代が約6割を占めていますが、幅広い年齢層から相談があったことも分かります。

今回まとめられた報告書では、相談した人たちがどんな被害に遭ったのか、その類型も示されました。 レイプ(強制性交)55件、強制わいせつ43件、性虐待32件、画像、動画にかかわる相談(デジタル性暴力)22件となり、さまざまな性暴力の被害が相談されていることが分かります。

相談事例を詳しく見ると、コロナ禍による影響を訴える声もありました。
「外出自粛により、誰にも会えず、さびしくなり、SNSでつながった男性に裸の写真を送ってしまった」
「家族からの被害に悩んでいるが、移動ができず、どこにも避難できない」
「1人でいる時間が増え、過去の被害を思い出しつらい」

また、被害から相談するまでにどれぐらいの時間を要したかを分析したところ、72時間以内が7件にとどまる一方、10年以上前の被害についての相談が36件と最も多くなっています。

拡充が求められる 専門的なSNS相談

ことし3月に公開された、内閣府「男女間における暴力に関する調査」によると、無理やりに性交等をされる被害を受けた人の約6割は誰にも相談していません。また、相談ができたとしても、民間の専門家や専門機関に相談した人は1.4%、ワンストップ支援センターに相談した人は0.7%となっており、専門的な相談支援につながりにくいことが課題となっています。

そうした現状に対し、SNS相談は匿名性が高く相談のハードルが低いこと、電話相談よりも若年層が使いやすいことなどの強みがあり、活用に期待が寄せられています。しかし、Cure timeを利用できる日時は週3日に限られており、相談者へのアンケート調査では「いつでも相談できるようにして欲しい」という声もあがっています。

報告書は最後に「SNS相談は、性暴力被害者支援のために、必要なツールであり、十分な予算と人員を確保し、継続すべき」と述べています。

Cure time 相談はこちらから

性別や年齢を問わず、さまざまな人が利用しているSNS相談。秘密は守られますので、あなたも相談してみませんか?Cure timeはこう呼びかけています。「これって普通なの?と思うこと、イヤだったこと、困っていること、モヤモヤしていること、何でも相談して下さい」

相談受付
月・水・土曜日の17時~21時
年齢・性別を問いません。
他の人や身近な人に相談内容が漏れることはありません。
外国語でも相談できます。
https://curetime.jp/

年齢や性別にかかわらず、相談しやすい環境をつくるために、あなたは何が必要だと思いますか?下の「コメントする」か、ご意見募集ページから お寄せください。
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