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世界で油の争奪戦 卵の価格に影響!?【インスタ画像でわかりやすく解説】

揚げ物に欠かせない油に熱い視線が注がれています。

温室効果ガスを8割削減する燃料として注目される廃食油。

世界で争奪戦が起きていて、私たちの暮らしに影響が出る可能性も。日本の動きを取材しました。

(NHK「クローズアップ現代」より)

※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。

私たちが使っている乗り物 二酸化炭素排出量が多いのは?

突然ですが、 クイズです!
二酸化炭素の排出量が多い乗り物はなんでしょうか?

1.バス

2.鉄道

3.航空機

答えは―、航空機
1人を1キロメートル運ぶのに排出される二酸化炭素の量を比べてみると…(2019年度)

大量の二酸化炭素を排出すると問題視されている航空機。そこで持続可能な航空燃料=SAF(サステイナブル・アビエイション・フューエル)の原料として、揚げ物などで使われた後の油、廃食油が注目されています。廃食油由来のSAFは従来の化石燃料に比べ、合わせて約8割排出量を減らすことができるというのです!

【関連記事】
揚げ物の油が飛行機の燃料に
揚げ物で使った油。その処理に困るという方も多いかもしれません。しかし、この揚げ物で使った廃食油がいま、航空業界の「脱炭素」の切り札として世界中で注目が集まっています。

世界的な油の争奪戦が物価の優等生“卵” にも影響!?

揚げ物などで使われた油はいま世界で争奪戦となっていますが、そのことで私たちの生活に影響が出る可能性も。
おいしい卵を作るために廃食油を独自に餌を混ぜている養鶏業者では、原料の値上がり、さらに廃食油も値上がり、卵の価格を上げざるをえない状況に。

長年、全国の家庭に卵を安く提供してきた島哲也さんです。島さんは祖父の代から養鶏業を営んできました。 卵の品質を保つため、 リサイクルされた廃食油を独自に混ぜたエサをつかっています。しかし、エサ代の高騰により2年前から赤字が続いていたのです。

飼料を製造する大手メーカーの工場です。日本国内では年間約40万トンの廃食油が回収されていますが、そのうちほぼ半分は飼料用に使われています。しかし廃食油の需要の高まりを受け、その値段は1年あまりで約3倍に。

実は配合飼料には長年、 ニワトリの餌のカロリーを高めるために廃食油が混ぜられてきました。しかし、主な原料であるトウモロコシの値段が高騰。 そこに廃食油の価格の上昇も追い打ちをかけ、飼料価格は2年前の1.7倍に跳ね上がっています。

飼料メーカー 鈴木謙吾さん

「供給が非常にタイトになってきて、ほかの油で補う形になってくると畜産農家に負担になる。厳しい状況だ」

揚げ物をした後の使用済みの油、みなさん、どうしていますか?
大手流通チェーンのネットスーパーが2月から無料で油を回収するサービスを試験的に始めました。いま、この廃食油に注目が集まっています。
料理で使った油から燃料を造り、飛行機を飛ばす取り組みが世界中で始まっているのです。

従来の燃料よりも、CO2の排出量を8割も削減できるとされています。

インスタグラムでも画像を公開中

インスタグラム「地球のミライ」では、環境問題や気候変動のほかSDGsの達成に向け、いま課題になっていることを写真やグラフィックで紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。

インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます

インスタグラム「地球のミライ」はこちらから※NHKサイトを離れます

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