揚げ物の油が飛行機の燃料に【インスタ画像でわかりやすく解説】
揚げ物で使った油。
その処理に困るという方も多いかもしれません。
しかし、この揚げ物で使った廃食油がいま、航空業界の「脱炭素」の切り札として世界中で注目が集まっています。
なぜ廃食油が航空業界の脱炭素につながるのか、わかりますか?
(NHK「ニュースウオッチ9」より)
※サムネイルの画像を矢印に沿ってスワイプすると、インスタグラム「地球のミライ」で投稿した画像の続きを見ることができます。
揚げ物に使った油が 飛行機の燃料に!
から揚げにフライドポテト。いま、揚げ物に使った油に熱い視線が注がれています。生物由来の廃食油であれば不純物を取り除き、精製すれば航空機の燃料として使用可能なためです。廃食油を原料とする燃料は石油由来のものに比べて、温室効果ガスを8割程度削減できると言われています。
日本では年間40万トンの廃食油が回収されていますが、その3分の1は燃料として海外に輸出されています。2021年から高値で取り引きされるようになり、価格はこの1年で約3倍に。“世界で廃食油の奪い合いが起きている”といいます。
背景のひとつが、世界の航空業界でこうした温室効果ガスを削減できる「持続可能な航空燃料(SAF)」の導入を進めようとしていることです。フランスでは2022年からSAFの使用の一部義務化が開始。ノルウェーでは2030年までに30%、日本では2030年までに10%の置き換えが目標に。
SAFの生産世界最大手のフィンランドの企業が、シンガポールで“世界最大”のプラントを建設中。世界各地で廃食油の確保を進めています。
日本では、3月から大手航空会社やエネルギー関連企業などが国産のSAF製造などを目指して連携することに。参加企業のうち日揮などは、廃食油を確保するため大手ファストフード店などに働きかけています。
日揮などは国産の「持続可能な航空燃料」は3年後に約3万トンの製造を目指しています。
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日揮ホールディングス 西村勇毅さん
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「廃食油の調達は非常に難しいチャレンジだ。フライトシェイム(飛び恥)みたいな話にならないように本当に強い意志でやっていく」
インスタグラムでも画像を公開中
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インスタグラム「地球のミライ」※NHKサイトを離れます