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「ダークパターン」とは?ネットサービスの落とし穴 企業30社アンケート全掲載

「ホテルを予約しようとしたら『現在13名が見ています』と出てきて、人気なのだと思い予約してしまった」
「サブスクリプションサービスの退会が難しく、契約したままにしてしまっている…」
それ、サイトやアプリのデザインに誘導されたのかもしれません。
こうしたネットサービスの落とし穴「ダークパターン」を7つの類型でわかりやすく説明します。
さらに、ネットサービスを提供する主要な30社を対象に、ダークパターン対策などについて独自のアンケート調査を行いました。

※各企業のアンケートの回答は、インデックスよりお読みいただけます。

(報道局機動展開プロジェクト 記者 芋野達郎 / おはよう日本 ディレクター 東勇哉)

INDEX

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ダークパターンって何? 7つの類型

消費者を気付かないうちに不利な判断に誘導するウェブデザイン、ダークパターン
今、世界的に問題視され始めています。
取材班ではこれまで、ダークパターンによる不利益を被ったと訴える人たちの声などを取材してきました。

消費者庁のホームページには、ダークパターンについて

「消費者が気付かない間に不利な判断・意思決定をしてしまうよう誘導する仕組みのウェブデザインなどを指す」

と書かれています。

欧米では法整備が進む一方、専門家によると、日本では一部の悪質なものを除いてダークパターンを包括的に規制する法律はありません。
OECD(経済協力開発機構)は2年前に出した報告書で、ダークパターンを7つの類型に分類しています。

①強制

ユーザー登録や個人情報の開示を強要する、など。

②インターフェース干渉

事業者に都合のよい選択肢を事前に選択している、視覚的に目立たせている、など。

上の画像では、「定期便で購入」を赤く大きく目立つように、「ひとつだけ購入」は小さく目立たないように表示し、定期便を購入するよう誘導しています。

③執ような繰り返し(ナギング)

通知や位置情報の取得など事業者に都合のよい設定に変えるように何度も要求する。

④解約やプライバシーに配慮した設定に戻すことなどを妨害する行為

サービスを解約しようとしても解約の方法がわかりづらかったり煩雑であるなど、解約やプライバシーに配慮した設定に戻すことなどを妨害する行為。

⑤こっそり(スニーキング)

取り引きの最後、気付かないうちに手数料を追加する、トライアル期間後に自動で定期購入に移行する、など。

⑥社会的証明

ほかの消費者のうその感想や行動などを通知する。

画像では、「自分以外の多くの人が見ている」という情報を表示して、人気があるかのように見せかけて予約するよう誘導しています。

⑦緊急性

うそのカウントダウンタイマーや、在庫が少ない、需要が高いなどの表示。

画像では、カウントダウンタイマーや「今だけ」の表示で焦らせて「今買わなければ」という気持ちに追い込んでいます。

今回私たちは、企業の間ではダークパターンがどのように認識されていて、どのような対策を取っているのか、現状を把握するために独自にアンケート調査を行いました。

調査は、武蔵野美術大学の長谷川敦士教授の監修のもとで行い、ダークパターンが使用されることの多い6つのジャンル(ネットショッピング、旅行予約サービス、飲食店予約サービス、動画配信サービス、音楽配信サービス、電子コミック配信サービス)について、利用者の多い5つのサービス、あわせて30のサービスを対象にしました(利用者数については、ニールセンとICT総研の調査を元にしています)。このうち、16のサービスの運営企業から回答がありました(回答率は53%)。

回答した企業の中でも、「ダークパターンの定義が固まっていない」「センシティブな内容」などとして「はい」「いいえ」で回答しないところが目立ちました。
一方で、自由記述欄からは、
「企業側による自主規制のみでは、ダークパターン対策を講じる企業が不利益を被るため、行政による法整備やガイドラインの制定など、官民一体での取り組みが必要」
「基本は各サービス・サイトが自主的に取り組むべき課題だと考えます。適正な販促活動が阻害されないよう、明らかなユーザーをだます行為などが適切に規制されていくことは望ましい」
など、企業ごとの考え方の違いを伺い知ることができます。
以下、30のサービスの回答を掲載します。

アンケート① ネットショッピング

Amazon.co.jp(アマゾンジャパン)

未回答

楽天市場(楽天グループ)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
はい

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
はい

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
その他(Q5の後に記載の回答をご参照ください)

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
その他(Q5の後に記載の回答をご参照ください)

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
Q3、Q4、Q5への回答
お客様に安心してお買い物を楽しんでいただけるよう、顧客体験の向上を目指したUI・UXの改善を継続的に実施しています。お客様がお買い物時にご不便、ご不快に感じることについても、お客様のお声をいただきながら様々な対応を行っております。
また、お客様に不利益になるような表示をしないなど、UI・UXを含むサイト上での表示に関するガイドラインを社内で独自に設けているほか、リリース前のユーザビリティチェック、品質チェック等の活動も全社的に実施しています。

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
その他(Q8の後に記載の回答をご参照ください)

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
その他(Q8の後に記載の回答をご参照ください)

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
Q6、Q7、Q8への回答
お客様の声をいただきながら、より多くのお客様が満足し、不利益なく安心してお買い物を楽しんでいただけるよう、UI・UXの改善を目指していくことがプラットフォーム運営者としての責務であると考えております。
また、本件については業界全体で慎重に議論を行う必要があると認識しており、当社としても業界の動向や規制への議論などを注視し、様々な観点から必要な対応を検討してまいります。

ヤフーショッピング(LINEヤフー)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
未回答

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
未回答

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使
われていた、または、現在も使われているか。

未回答

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
未回答

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
未回答

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
未回答

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
未回答

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
サービスのデザインに関する品質保証を行うデザイン統括本部の機能として、サービスリリース前にユーザー視点に立った使いやすさや使い心地のチェックを行っており、リリース後も同様に品質チェックを実施しております。

Temu(エレメンタリーイノベーション)

未回答

セブンネットショッピング等(セブン&アイ・ホールディングス)

未回答

アンケート② 旅行予約サービス

じゃらん(リクルート)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
未回答

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
未回答

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
未回答

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
未回答

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
未回答

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
未回答

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
未回答

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
ダークパターンについては把握しております。
リクルートのサービスにおいては、ダークパターンといわれるものに限らず、お客様に分かりやすく説明し、誤解等が生じないようにすることを心掛けています。
景表法等の法令を遵守することは当然として、諸外国の動向等も調査し、サービス運営上の注意点として配慮するようにしています。

楽天トラベル(楽天グループ)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
はい

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
はい

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
その他(Q5の後に記載の回答をご参照ください)

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
その他(Q5の後に記載の回答をご参照ください)

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
Q3、Q4、Q5への回答
お客様に安心してお買い物を楽しんでいただけるよう、顧客体験の向上を目指したUI・UXの改善を継続的に実施しています。お客様がお買い物時にご不便、ご不快に感じることについても、お客様のお声をいただきながら様々な対応を行っております。
また、お客様に不利益になるような表示をしないなど、UI・UXを含むサイト上での表示に関するガイドラインを社内で独自に設けているほか、リリース前のユーザビリティチェック、品質チェック等の活動も全社的に実施しています。

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
その他(Q8の後に記載の回答をご参照ください)

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
その他(Q8の後に記載の回答をご参照ください)

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
Q6、Q7、Q8への回答
お客様の声をいただきながら、より多くのお客様が満足し、不利益なく安心してお買い物を楽しんでいただけるよう、UI・UXの改善を目指していくことがプラットフォーム運営者としての責務であると考えております。
また、本件については業界全体で慎重に議論を行う必要があると認識しており、当社としても業界の動向や規制への議論などを注視し、様々な観点から必要な対応を検討してまいります。

トリップアドバイザー(トリップアドバイザー)

未回答

ブッキング・ドットコム(ブッキング・ドットコム・ジャパン)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
はい

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
はい

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
いいえ

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
はい

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
はい
ダークパターンのみならず、お客様に安心・安全にサービスをお使いいただけるように、様々な手法を駆使してデジタル進化させています。

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
未回答

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
未回答

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
未回答

HIS(エイチ・アイ・エス)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
はい

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
はい

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
はい
具体例:メールマガジンを受け取る選択肢に初期状態でチェックが入っている。※社内で議論した結果、お客様の意思でチェックを外すことができ、メールマガジンによる情報収集がお客様のためになるであろうという判断の元で現在の状態にした経緯がある。

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
はい
具体例:予約のキャンセル方法がわかりにくい状態にならないようにした(キャンセルボタンのサイズ等)。

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
はい
具体例:定期的に報告会を行い、周知を進める。

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
はい

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
はい

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
企業側が良かれと思って対応したことでもお客様への不利益になってしまうことがあるため、ダークパターンに関連する最新の情報をキャッチアップしながら社内のガイドラインを整えていきたい。ダークパターンの定義については曖昧な点もあるため、常にお客様と向き合いご意見を傾聴しながら今後も対応し続けたいと考えている。

アンケート③ 飲食店予約サービス

食べログ(カカクコム)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
はい

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
はい

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
未回答

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
はい

ダークパターンの防止を目的とするものではなく、使いやすさ/利便性の追求という観点での改善ですが、例として2つ以下のとおりご紹介します。

具体例1:ネット予約について、来店直前の一定期間におけるキャンセル・変更の受付を電話による方法に限定するよう、飲食店が任意で設定を変更できる仕様になっていた時期がありました。
飲食店の業務上、キャンセルや変更に気づきにくいというやむを得ない事情が背景にあってのことではありましたが、この設定がなされた店舗の予約は、ユーザーが店舗に電話する時間やタイミングがあわずに連絡がもれしてしまうなどの理由で飲食店からは無断キャンセルのように取り扱われ、トラブルになるようなケースがしばしば見 受けられました。
現在では、この仕様を原則廃止しております。ネット予約のキャンセル・変更はオンライン上で可能になっておりますし、飲食店に対しては変更に気づきやすいよう自動音声による通知など行なっています。これらの対応により、キャンセルの数は増えることなく、無断キャンセルの割合が減るという結果になっており、ユーザー/飲食店双方にとって有益な成果をもたらしています。

具体例2:ユーザー向けのサブスクリプションサービス「食べログプレミアム」について、過去に食べログのサポート窓口に「解約の仕方が分かりにくい」などの問い合わせがあり、この部分についてはユーザーにとって分かりやすい形に変更しています。

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
はい
具体例:ダークパターンの防止を目的とするものではありませんが、ユーザーにとっての使いやすさ/利便性を追求するために常に改善を行なっており、結果としてダークパターンであるかを問われるような、不適切なUIは回避されていると考えています。

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
はい

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
はい

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
基本は各サービス・サイトが自主的に取り組むべき課題だと考えます。適正な販促活動が阻害されないよう、明らかなユーザーをだます行為などが適切に規制されていくことは望ましいと考えています。

ホットペッパーグルメ(リクルート)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
未回答

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
未回答

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
未回答

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
未回答

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
未回答

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
未回答

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
未回答

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
ダークパターンについては把握しております。
リクルートのサービスにおいては、ダークパターンといわれるものに限らず、お客様に分かりやすく説明し、誤解等が生じないようにすることを心掛けています。
景表法等の法令を遵守することは当然として、諸外国の動向等も調査し、サービス運営上の注意点として配慮するようにしています。

ぐるなび(ぐるなび)

未回答

Retty(Retty)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
はい

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
はい

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
いいえ

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
はい

具体例:ダークパターン防止のためだけに行った対策ではないですが、以下のような取り組みがあります。
・行動指針に「User Happy」という項目があり、すべての企業活動についてユーザーさんや飲食店さんがHappyになることなのか考えることが社員に根付いている。
・施策をプロダクトバックログ(ロードマップと要件に基づいて開発チームが行う作業に優先順位を設定したリスト)に積む時に、ユーザーストーリー(ユーザー視点で何ができるようになるための施策なのか)を記載することがルールになっている。
・プロダクト開発ではn=1インタビューを取り入れ、お店探しにおける実際のユーザーさんの思考や行動を知ったり、サービスを触ってもらったりしていることも、企業都合のUIにならない仕組みになっている。
・ユーザーオフ会を開催しており、ユーザーさんがどうやってサービスを使っているかを直接知れたり、ご意見をいただく場としても機能している。

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
はい

具体例:Q4で回答した方針を維持してまいります。

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
はい

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
はい

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
すべてのサービスがユーザーのために存在することを考えれば、ユーザーの不利益となるダークパターンに陥らないようにすることは当然、事業者の責務です。
一方で、事業者自身も気づかないうちにダークパターンに陥っていたということは、どんなサービスにもあり得るとも思っています。たとえば、ITサービスに馴染みのあるユーザーにとっては害のないUIが、不慣れなユーザーにとっては自分の意思とは異なる選択に誘導されたと感じるUIなこともあるでしょう。また、ユーザーに貢献し続けるためにサービスの成長を目指す中でデータに集中し、気づかぬうちにダークパターンに陥っていたということもあり得ることです。
だからこそ、事業者は施策を検討する際の大前提として、「なぜやるのか」「ユーザーにどんな価値を提供するためにやるのか」という目線合わせを組織で続けること、そのための仕組みを作ることが大切です。また、事業者の自主的な対策だけでなく、ダークパターンに対する世の中の意識向上、規制の強化によって、日本の産業全体でユーザーが正しく利益を得られる環境を作っていくことが有効だと考えています。
弊社は今後も「この施策は本当にユーザーのためになるのか」と常に問いかけられる組織づくりをしてまいります。

PayPayグルメ(LINEヤフー)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
未回答

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
未回答

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
未回答

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
未回答

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
未回答

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
未回答

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
未回答

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
サービスのデザインに関する品質保証を行うデザイン統括本部の機能として、サービスリリース前にユーザー視点に立った使いやすさや使い心地のチェックを行っており、リリース後も同様に品質チェックを実施しております。

アンケート④ 動画配信サービス

プライム・ビデオ(アマゾンジャパン)

未回答

ネットフリックス(ネットフリックス)

未回答

Hulu(HJホールディングス)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
未回答

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
未回答

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
未回答

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
未回答

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
未回答

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
未回答

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
未回答

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
当社は、これまで消費者にとって不利益とならないよう注意しながらサービスを提供してきております。引き続き、消費者の皆さまに分かりやすい表示を心がけてまいりたいと思います。

ディズニー+(ウォルト・ディズニー・ジャパン)

未回答

ユーチューブプレミアム(グーグル)

未回答

アンケート⑤ 音楽配信サービス

アマゾン・ミュージック・プライム(アマゾンジャパン)

未回答

スポティファイ(スポティファイ)

未回答

アップルミュージック(アップルジャパン)

未回答

ユーチューブミュージック(グーグル)

未回答

アマゾン・ミュージック・アンリミテッド(アマゾンジャパン)

未回答

アンケート⑥ 電子コミック配信サービス

ピッコマ(カカオピッコマ)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
はい

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
はい

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
はい
具体例:購入確認のダイアログボックスにて購入ボタンが視覚的に目立つ印象をもたせていた。

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
はい
具体例:購入確認のダイアログボックスにて購入ボタンとその他ボタンの間に間隔を設け、視覚的に誤って購入することがないようにインターフェースを変更した。

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
はい
具体例:自社のアプリ及びWEBサイトでダークパターンに該当する箇所がどの程度存在するか調査するところから着手。

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
はい

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
はい

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
企業側による自主規制のみでは、ダークパターン対策を講じる企業が不利益を被るため、行政による法整備やガイドラインの制定など、官民一体での取り組みが必要だと認識しております。

LINEマンガ(LINE Digital Frontier)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
はい

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
はい

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
いいえ

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
はい

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
はい

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
はい

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
はい

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
未回答

コミックシーモア(NTTソルマーレ)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
いいえ

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
いいえ

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
はい
具体例:会員登録時に初期状態でメルマガ受信にチェックが入っている。

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
いいえ
理由:議論が進んでない。

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
いいえ
理由:議論が進んでない。

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
はい

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
はい

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
悪質なダークパターンについては規制を強化すべきだと思いますが、選択肢の初期値設定については、ケースバイケースで判断していきたい。

ebookjapan(イーブックイニシアティブジャパン)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
はい

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
はい

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
いいえ

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
はい

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
はい

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
はい

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
はい

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
未回答

めちゃコミック(アムタス)

Q1:ダークパターンという概念を認識していたか。
はい

Q2:ダークパターンについて社内で議論したことがあるか。
はい

Q3:自社が運営するウェブサービス、サイトにおいて、過去にダークパターンが使われていた、または、現在も使われているか。
いいえ

Q4:自社サイトにおけるダークパターンを防ぐ対策を取ったことがあるか。
はい
具体例:設計時に関係者でのレビューを実施し、ダークパターンとならないUIを採用していますが、ユーザーからの要望についても定期的に議論し、わかりにくい・誤操作を生む可能性があると判断した場合には改修を行っています。

Q5:今後、ダークパターンを防ぐ対策を取る予定があるか。
はい
具体例:Q4で記載した通り、都度議論し、改善を実施しています。

Q6:ダークパターンは「違法でないので取り締まりが難しい」という指摘もあるが、企業側が自主的に使用を控えるべきだと考えるか。
はい

Q7:ダークパターンに対する規制を強化すべきだと考えているか。
はい

Q8:その他、ダークパターンの使用や対策、規制のあり方について、貴社の考えを自由に記述してください。
すべてのユーザーに満足して頂けるUIというのは難しいのですが、ダークパターンにならないよう法務とも相談しながらUI設計を行っています。また、ユーザーからの要望に対しては真摯に向き合い、都度話し合いながら改善を実施しています。

模索する企業は…

このうち、ダークパターンの対策に取り組んでいると回答した、飲食店予約サービス「Retty」の運営企業に、具体的な取り組みを聞きました。
このサービスでは、以前、飲食店を予約するには「会員登録」が必須でした。

以前の予約画面 会員登録が必要だった

会員登録をしてもらうことで、利用者のデータを分析することでマーケティング戦略に生かすことができたり、メールマガジンを配信できたりするなど、企業には利益があります。
しかし、去年、会員登録をしなくても予約できる仕組みに変更しました。

新しい予約画面 会員登録が不要に

この企業は、会員登録が必須だったことはダークパターンとまでは言えないと考えていましたが、利用者の中には、会員登録の手間を感じる人や、情報を取得されることでログインをためらう人がいたためです。
変更により、分析することが出来る利用者のデータは減りました。
一方で、利用しやすくなったことで、予約者数は増え、利用者の裾野を広げるという意味ではメリットもあったと考えています。
企業では、定期的に利用者へのインタビューを行い、サービスのデザインが利用しにくくなっていないか、確認をしています。

Rettyメディア企画部 福田悠馬マネージャー

どこまでをダークパターンとするかは時代によっても大きく変わると思うので、常に自分たちの目線が企業優位になりすぎていないか、バランスをとっていくことが重要だと考えています

日本の消費者は、ダークパターンのせいでたとえ損をしても、恥ずべきことだと感じてそうした経験をあまり口にしないのだそうです。
取材した専門家は、こうした経験を社会で共有することこそが大切なのだと指摘していました。
ダークパターンを使う企業が避けられ、使わない企業が評価される社会にすることが、一番の抑止力になるのだといいます。

私たち取材班も、消費者が安心してネットサービスを利用できるよう、引き続き取材を継続していきます。

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