この日の目的地は、惠津子さんが中学時代に通学で利用していた甲府市内にある荒川橋のバス停です。春先、このバス停からは真っ白な南アルプスや八ヶ岳が見え、その景色を見るたびに惠津子さんは明るい将来を思い描いていたとのこと。正平さんはつり客が集う千代田湖を出発、雨の中を新緑に包まれた長い坂を下ります。そして甲府市の中心地を走りながら、惠津子さんが通っていた中学校を経由して荒川橋へ。あいにくの雨模様の中、果たして惠津子さんが眺めたであろう景色は見られるのか？正平さんは、いまも橋の中ほどにあるバス停にたたずむのでした。

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