にっぽん縦断 こころ旅
母のことをお願いしたお地蔵様
正平さん、チャリオくん、スタッフの皆さまこんにちは。
わたしのこころの風景は、万富鉄橋近くの吉井川右岸の
小さなお地蔵様です。
今から24年前の冬、母は心臓と腎臓に不調を来たし、岡山市内の病院で検査の結果、20万人に一人と言われた骨髄腫の診断を受けていました。
はじめは岡山市の病院に入院していたのですが、家族が岡山市まで通うのは大変だと思ったのかそれとも死期を悟ったのか、地元の病院でお世話になりたいとの母の希望で、熊山病院(今は診療所になったようです)に転院して入院しておりました。
告知こそしていませんでしたが分かっていたのでしょう。
年末から寝たきりになり、院長から「そろそろ付き添ってあげたら。」と言われ、昼は兄嫁、夜は兄と私が交代で泊まることにしました。
そのころの私は会社から帰ると、自分の家族の食事の用意をしてから消灯前に病院に入り、泊まり、夜が明けたら朝御飯前には家に帰り食事の用意をし、会社に出勤するという生活をしていました。
朝、病院から帰る道中、吉井川右岸、万富鉄橋近くに
小さなお地蔵様が有り、側を通る時「母が苦しくないように」とお願いしていました。
院長の説明では、本人は相当苦しいはずと言われたのですが、気丈な母はお地蔵様のおかげか、周りを困らせるようなことも言わず2月末の寒い日に亡くなりました。
父が早くに亡くなっていた私は、心の支えだった母が亡くなるという現実に押しつぶされそうになり、お地蔵様にすがったのでした。
今はほとんど通ることもなくなった道、正平さんぜひ行ってみてください。
近くの万富鉄橋は、鉄道ファンの写真スポットでもあります。
岡山県 瀬戸内市 森 松江 64歳
岡山県瀬戸内市
森 松江さん(64歳)からのお手紙