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先生向け高校講座の使い方

三重県立
松阪高等学校 通信制

視聴レポートで使う

「高校講座はよくできた脇役」
WEBコンテンツフル活用で、レポートをスムーズに進められる仕掛けを作る。

松阪高等学校 通信制寺田義剛先生

高校講座を使う目的は?

生徒が数学に取り組む際の導入として最高のレクチャー
生徒が番組の要点をつかみやすいよう、学習メモ・理解度チェックをフル活用

高校講座を活用する
2つのシチュエーション

  • 面接指導:とっつきにくい数学の授業の冒頭20分、親しみやすくわかりやすい導入として。
  • 自宅学習:学習メモ・動画・理解度チェックの順で進み、視聴報告として活用。

どうして高校講座?

松阪高等学校 通信制 寺田義剛先生「数学はどうしてもとっつきにくい。」
もともと放送教育には興味がありませんでした。4年前に教務主任になってそれまで見たこともなかった「高校講座・数学Ⅰ」を視聴。一度見ただけで、どれだけの人や時間がかかっているかがわかり、これを活用しない手はない、と思いました。高校講座はとても良いレクチャーが展開され、学ぶ時の一つのお手本のようなものを感じたんです。
通信制高校の生徒が一番力を入れるのは、単位を取ること。それが現実です。松阪高校では年に9枚のレポートを仕上げなければならない。4回しか面接指導に来ない生徒の現実を考えた時、家庭で一人で学ぶ時のレクチャーとしては最適だと思ったんです。数学はどうしてもとっつきにくい。現実として、生徒は“仕方なく”学んでいる。司会や出演講師の先生の押し付けがましくない教え方で、導入として親しみやすく、わかりやすく入り込むことができます。
「学習メモ」や「理解度チェック」を視聴票として提出
また、視聴して学ぶ上で「自分が生徒の立場だったらどんな方法がやりやすいだろうか」そう考えて高校講座のホームページを見ると、「学習メモ」が使いやすいことに気づきました。そこから生徒の自学自習がスムーズに進むような仕掛けを、高校講座を使って作ろうと思いました。そこで、高校講座のホームページにある学習メモ・理解度チェックを、各回ごとにプリントアウトして生徒に配付することにしました。
高校講座ホームページでは、放送前に各回の「学習メモ」がアップされます。監修の先生が、各回のポイントをまとめてくれています。これを生徒は予習に使います。その後に、番組を視聴。番組視聴後には、内容をどの程度理解したのか確認するため、「理解度チェック」を解きます。理解度チェックは3択の問題になっていますが、生徒にはなぜその答えを選んだのか説明を書かせるようにしています。
この一連の学習で使用したプリントは、「視聴票」として提出させるようにしています。こうすることで、生徒にとっては番組視聴の目的が明確になり、何がポイントなのかをつかむようになります。

<高校講座を活用した学習指導例>

・学習メモ、理解度チェックに指示を追加し生徒に配付
・学習メモを読み終えたら高校講座のホームページで動画を見るよう、指示する
・理解度チェックにも、解答にマークをする、余白に説明を記入するように指示

<多様な生徒がカスタマイズ可能な柔軟な学習システム>

通信制高校には、学習環境が整理・整備されなかった生徒たちがやってきます。極端な例では、教科書の1文字ごとに詰まってしまう生徒もいます。他方、生徒たちの「わかりたい」という気持ちはとても強いと感じます。

生徒がつまずくであろうところを援助する補助教材をどのような形で提供すればよいのか、以下のように考えています。
3つの群の教材は、上手に組み合わせることで3種類ではなく、3×3×3以上の効果を生みます。メディアを活用することにより、A、B群の選択肢が増えます。足し算ではなく、掛け算で教材を考えています。
○教師、教育コンテンツ提供者が用意するもの
A群(系統的に学ぶための素材):教科書、学習書、メディア(NHK高校講座など)
B群(A群の補助教材):対面指導、補助教材、メディア(NHKベーシック講座など)
C群(レポート問題の解説):対面指導、レポート解説Webページ、スクーリング
○生徒の学習イメージ
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