【Q&A】内視鏡治療後の検査は一生必要?

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5年前(51歳)、S状結腸の早期直腸がん(大きさ10mm)をESDで治療しました。
その後、年1回の内視鏡検査を続けて、幸いにも再発はないようです。
主治医からは「一生、検査しないとだめ」と言われていますが、今後も年1回の内視鏡検査が必要でしょうか?
下剤が苦しくて、できれば負担のかからない便潜血検査だけで済ませたいのです。(56歳 女性)

専門家による回答

一度大腸がんができた方は、遺伝的または環境的になりやすい背景があると考えられますから、一般の方に比べ、またがんができやすい状況にあります。
「一生、検査しないとだめ」とはちょっと極端に聞こえますが、言いかえれば大腸がんができやすい可能性があるので、早期発見のために引き続き定期的に検査をしましょう、と言うことです。がんを内視鏡切除した場合、切除した場所を観察して確実に取り切れていることは確認する必要があり、初回検査は1年以内が望ましいですが、その後の検査は新たに発生する病変がターゲットになり、その方のリスクによって検査間隔が異なります。
リンチ症候群では毎年の検査が推奨されますが、一般的なリスクの方で、検査時に切除すべき5mm以上の病変を認めなかった場合は、2~3年間隔を開けても良いでしょう。検査がつらいなどでできるだけ間隔を延ばしたい場合でも、遅くとも5年後までに再検査をお勧めします。

(2018年1月23日(火)放送関連)