【Q&A】肺MAC症の薬で腹部に発疹 クラリスロマイシンは治療に重要?

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去年10月に肺MAC症と診断されました。基本の抗菌剤3剤の服用を始めたところ、1か月ほどでおなかまわりに発疹がでました。
1剤ずつ服用しどれが原因か調べたところ、クラリスロマイシンで発疹がでることがわかりました。今はリファンピシンだけを服用しています。
クラリスロマイシンは肺MAC症の治療に重要な薬と聞いていますが、これが服用できない場合、治療効果は下がるのでしょうか?
また1種類だけ服用しているとすぐに耐性菌ができるとも聞き心配です。(50歳 女性)

専門家による回答

結核菌においては薬の効き方を調べる薬剤感受性試験は必須検査です。しかしMAC菌の薬剤感受性試験はクラリスロマイシンのみ意味のある検査です。クラリスロマイシンを単剤で服用していると、始めは感受性でも次第に耐性化してしまいます。これはMAC症の治療においては最も重要な薬剤で、使えなければMAC菌を無くすことはとても難しくなります。
リファンピシンの役割は、クラリスロマイシンの耐性化を予防する補助薬の位置づけで、感受性試験をしても最初から耐性となっています。リファンピシンだけでMAC症を治すことはできません。主治医と相談して今後の治療方針をよく聞いてみて下さい、その上で場合によっては専門医療機関でセカンドオピニオンを受けてはいかがでしょうか。

(2017年2月14日(火)放送関連)

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