【Q&A】術後に見つかったリンパ節転移 手術しないのはなぜ?

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早期乳がんで9月末に部分切除しリンパ節の転移なしとのことでした。が、病理の結果、リンパ節1個に2mmの転移が認められました。
しかし、再手術せずにホルモン治療開始。なぜ転移があるのに手術しないのでしょうか?
医師は、ホルモン治療は全身に効くし、放射線もリンパにかかるからとの判断。納得できず放射線治療は受けていません。(65歳 女性)

専門家による回答

問題は、追加してほかのリンパ節を取ることで、治療の成績がよくなるかという点です。追加して残りのリンパ節を取った人と取らずに放射線だけ行った人を比較した試験の結果では、治療の成績は変わらなかったというデータがあります。
今回はさらに2mmというわずかな転移ですから、追加して取ってもそこにはがんがない可能性が高いと考えて手術をあまり勧めていないのだと思います。リンパ節をまとめて取ると、2~3割の人に取った側の腕にむくみのような長期の合併症が起こることが分かっています。
担当医とよく話し合って、後悔しないような選択をされることを期待します。

(2016年11月8日(火)放送関連)