中高年こそ鍛えたい!転倒・むくみ予防に「ふくらはぎ」の筋トレ

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いくつになっても筋肉はつく!

ある調査では、75歳以上の筋肉が減少した高齢者を対象に、週2回、1時間の運動を実践してもらったところ、足の筋力と筋肉量がおよそ2%アップ、歩行速度がおよそ14%アップしたことが報告をされています。

筋力が衰えた高齢者

2040年には日本人の5人に1人が、75歳以上になるといわれています。そんな超高齢社会で心配なのが、筋力の衰えなどにより、主に移動機能が低下する、ロコモティブシンドロームです。誰もがイキイキとした2040年を迎えるためにも、中高年の方は積極的に「筋トレ」に取り組んでみてください。

「ふくらはぎ」でサルコペニアチェック!

ふくらはぎは、「腓腹筋(ひふくきん)」「ヒラメ筋」という大きな筋肉からなっています。このふくらはぎの筋肉は、足のウラで大地を蹴るときに使う筋肉です。そのため、ふくらはぎを鍛えることは、転倒や骨折の予防につながと考えられています。また、ふくらはぎを動かすと、静脈の流れが促され、むくみの改善にも効果があるともいわれています。

腓腹筋とヒラメ筋

さらに、筋肉が細く、弱くなる「サルコペニア」のリスクを、ふくらはぎの太さでチェックすることもできます。

サルコペニアチェック

いすに座った状態で、両手の指を輪にするようふくらはぎの1番太い部分をつかみ「指同士が届かない」のであれば、サルコペニアになるリスクは低いとされ、逆に「指同士がくっつき、ふくらはぎとの間にも隙間ができる」状態は、リスクが高いとされています。

ふくらはぎを鍛える!その①カーフレイズ

ふくらはぎのの筋トレ、まずは「カーフレイズ」です。

はじめに…いすや壁に手を添えて、転倒しないようにしましょう。その状態で、かかとの上げ下げをリズミカルに繰り返します。なるべく高くかかとを上げることを意識し、(1)(2)の順に行ってください。

(1)「親指側でできなくなるまで」
親指側に体重をのせ、できなくなるまでかかとの上げ下げを繰り返しましょう
(2)「小指側でできなくなるまで」
小指側に体重を乗せかえ、こちらもできなくなるまで。ただし、痛みがある場合などは、無理をしないでください。転倒にも気をつけてください。

つま先立ち
机などに手をつく

机などに手をつき、体重を預けると負荷が軽くなります。負荷を上げたい場合は、片足ずつやってみましょう。

ふくらはぎを鍛える!その②カーフウォーク

ふくらはぎを鍛えられる「つま先立ち」の状態で行うウォーキングです。

かかとを地面につけないよう注意して、蹴りだしを強くするイメージで歩きます。
室内でも行うのももちろん、ふだんの散歩などに取り入れながら行ってみてください。

いつでもどこでも、思い立ったらすぐやることと、「楽しむ」気持ちを持つことが習慣化のコツです。筋トレを楽しむつもりで、日常にうまく取り入れてみてください。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2023年9月 号に掲載されています。

きょうの健康テキスト
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    中高年こそ鍛えたい!イキイキ筋トレ術「転倒・むくみ予防に「ふくらはぎ」の筋肉」