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“日本版ライドシェア”解禁 広島県内でもサービス開始へ

  • 2024年05月16日

一般のドライバーが自家用車を使って、有料で人を運ぶサービス「日本版ライドシェア」が広島県内でも解禁されます。どういったサービスなのか、経済担当の福田諒記者が解説します。

岡崎アナ

広島県内ではいつからライドシェアが始まるのですか。

福田記者

4月8日から東京都内で始まり、その後、神奈川や愛知、京都でもスタートしています。広島県内では5月以降、導入される見通しです。

海外で利用したという友人も多いのですが、どうしたら利用できるのですか。

利用するには、配車アプリで予約する必要があります。目的地を設定すると事前にルートと運賃が決まり、支払いは原則、キャッシュレス決済になります。
ただ、「日本版ライドシェア」の仕組みを見てみると、海外とは少し事情が異なるんです。タクシーの運転手を補うためのサービスと位置づけられているため、▼運賃はタクシーと同じ水準になっています。▼利用できる地域、そして曜日や時間帯、台数も限定されます。

広島県内ではどの地域で、いつ利用できるのですか。

県内でライドシェアに向けて準備が進んでいるのが「広島交通圏」と呼ばれる地域です。「広島交通圏」は、広島市、廿日市市、府中町、海田町、熊野町、坂町をカバーしています。

国土交通省がタクシーアプリを分析して、広島交通圏でタクシーがどれくらい不足しているのか分析したのが上の表です。
▼月曜日から木曜日までは、午後4時台から午後7時台までの間、この時間帯は100台不足しているということです。また、▼金曜日と土曜日の午後4時台から翌日の午前3時台までの間で220台が不足しています。
ライドシェアはこうした時間帯に台数を限って行うことになります。

広島交通圏以外では利用できないのですか。

ほかの市・町でも、タクシー会社がライドシェアを必要と判断すれば実施することができます。

ライドシェアのドライバーになるための条件はあるのですか。

タクシードライバーのように第2種免許は必要なく、ライドシェアのドライバーは普通免許で運転できます。ただ、誰でもライドシェアのドライバーになれるわけではありません。当面はタクシー会社と雇用契約を結ぶ必要がある上、直近2年間、無事故であることなどが条件となっています。そして、タクシー会社は車両の整備やタクシーのドライバーと同じ水準の研修をライドシェアのドライバーに行うことも条件になります。

一方で、県内のタクシー会社を取材してみると、ドライバーをどれだけ確保できるか分からないという懸念の声も聞かれます。運行できる時間帯が限定され、収入の面なども含めてどれだけ関心を持ってもらえるかは課題といえそうです。

 

  • 福田諒

    広島放送局 記者

    福田諒

    2018年入局。和歌山局を経て、ことし夏から広島局で経済や災害を担当。趣味はドライブ。

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