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2023年12月13日(水)

ゆがんだ“正義”はなぜ ~私人逮捕系動画の波紋~

ゆがんだ“正義”はなぜ ~私人逮捕系動画の波紋~

痴漢や盗撮など、犯罪行為をしたと主張して取り押さえ、その様子をネット上に投稿する「私人逮捕」系と呼ばれる動画。主に30~40代に人気となる一方、投稿したユーチューバーが相次いで逮捕されるなど、大きな問題になっています。なぜ動画が拡散するのか。取材を進めると、収益のために再生回数を増やそうと過激化している実態や、警察・行政への不信感、さらに社会の閉塞感も浮き彫りに。「私人逮捕」系動画の波紋を追いました。

出演者

  • 澤田 匡人さん (学習院女子大学教授)
  • 桑子 真帆 (キャスター)

※放送から1週間はNHKプラスで「見逃し配信」がご覧になれます。

ゆがんだ“正義”はなぜ?「私人逮捕」動画の背景

桑子 真帆キャスター:

私人逮捕とは、警察官ではなく一般の人でも犯罪行為を確認した時に現行犯であれば逮捕できるというものです。あくまで緊急性がある場合に限られます。
例えば、目の前で万引きを確認したり、「泥棒ー!!」と呼ばれ、追いかけられているのを目撃したりした時に行うことができます。逮捕したあとは、速やかに警察官などに引き渡さなければならないとされています。
ところが今、YouTubeなどの動画投稿サイトに「私人逮捕系」と称して相手を取り押さえる動画が拡散しています。こうした動画が広がるのは、なぜなのか。まずは投稿者の心理を探ります。

私人逮捕系動画 投稿者の心理とは

過激な動画を相次いで投稿し、11月、警察に逮捕された今野蓮容疑者。実は逮捕される10日前、NHKのインタビューに応じ、私人逮捕の動画を投稿する理由についてみずからの主張を語っていました。

11月 今野蓮 容疑者
「痴漢を捕まえるには本当に私人逮捕。ホーム上に(常には)警察官はいない。私以外、誰もやっていないので、私がするしかないと思っています」

駅で痴漢や盗撮などの犯罪行為を見つけたとして、相手を取り押さえる動画などを90本ほど投稿してきた今野容疑者。YouTubeのチャンネルには26万人を超える登録者がいます。動画の中には100万回以上再生されたものもあり、多ければ1本、数十万円の収益が発生しているとみられています。

逮捕のきっかけとなったのは、覚醒剤のやりとりに関する動画です。

今野蓮 容疑者(容疑者のYouTubeより)
「覚醒剤の使用者をおびき出して、私人逮捕。警察に突き出そうと思って、きょう来ています」

ネットの掲示板で知り合った人物に女性を装ってアプローチ。「覚醒剤を一緒に使いたい」と伝え、待ち合わせ場所に覚醒剤を買って持ってきた男を警察に引き渡しました。

容疑者のXより

今野蓮 容疑者
「ユウです。○○さんですよね」
ネットの掲示板で知り合った人物
「僕ですか。違います」
今野蓮 容疑者
「所持品検査をお願いします」

後日、今野容疑者は覚醒剤を所持することを唆したとして逮捕されました。犯罪を誘発したことが問題視されたのです。逮捕前のインタビューでは、収益を意識して内容を過激化させていたことを認めていました。

11月 今野蓮 容疑者
「収入面、活動費用を賄うところでみても、より多くの再生回数を稼がないといけなかったので、ある程度エンタメの要素も追及した動画づくりになっていた。編集のしかたや見せ方を意識して撮影もしていましたし、過激な要素がかなり多いものになっていた」

一方、名誉毀損の疑いで11月に逮捕されたYouTuberの杉田一明容疑者。

2023年9月、18歳の女性にチケットを不正転売していると言いがかりをつけ、中傷する動画を投稿。女性は転売などとは無関係でした。

逮捕者された2人と一緒に活動したことがある男性が取材に応じました。

犯罪撲滅活動をしているという、フナイムさんです。新宿・歌舞伎町周辺でパトロールをしたり、詐欺の手口を解説したりする動画を公開しています。

フナイムさんは、かつて私人逮捕したとする動画を投稿した経験があります。なぜ警察に任せず、みずから現場に向かったのか。見せたのは、毎日のように寄せられる賛同のメッセージ。こうした声にも背中を押されたといいます。

フナイムさん
「犯罪はダメなんだよ。破滅しか生まないことを伝えたいし、求められていると思うし、やらなくてはいけないという使命感もある」

一方、相手のプライバシーへの配慮などはすべて自分の感覚で判断していたといいます。相手の顔をどこまで隠すのか。原則として映像は加工するものの、モザイクを薄くしたり、相手の顔をそのまま出したりすることもありました。

フナイムさん
「僕の中で悪質だと感じたものは、ちょっとモザイクを薄めに加工している。この方の場合は捕まっても何の反省の色もなく、何の悪びれもない。すごく僕は腹が立ちました。正しいことを正しくやりたい」

弁護士・捜査関係者による指摘

桑子 真帆キャスター:
そもそも私人逮捕について、刑事訴訟法に詳しい弁護士は「捜査機関の手が回らなかったり、気付くことができない犯罪に対して補完する役割で、あくまで限定的なものだ」。そして、「必要最小限の力を使ってもいいが羽交い締めなど行き過ぎた行為を行うと、暴行や不当拘束の罪に問われる可能性がある」と指摘しています。(刑事訴訟法に詳しい 浦川祐輔 弁護士による)

そして、私人逮捕系動画が広がることに対して捜査関係者は「行き過ぎたものが横行しているので、必要に応じて事件化し、摘発しなければならない」。「動画で撮ってもうけるために人を逮捕する事案を探し回るのは明らかに間違っている」と危機感を語っています。

私人逮捕系動画が出てきた背景には、より過激なものを追求してきたネット社会の変化があるようです。

「私人逮捕」動画の背景 “過激”追及するネット社会

人気YouTuberとして10年近く活動しているラファエルさんです。

主にどっきり動画などを投稿し、170万人以上の登録者がいます。ラファエルさんは、かつて過激な動画をあげていたとしてアカウントが停止された経験があります。再生回数を維持しようと、飽きられない動画を作り続けなければならないという焦りがあったといいます。

YouTuber ラファエルさん
「1週間に1回ではなく、1週間で7本配信なので。終わっていくスピード、消えていくスピードが普通にタレントの7倍早いと思っている。もっと『これや』『これや』となっていたので、ドラッグという表現はあってますよね。ドーピングというか」

さらに、YouTuberとなった頃と比べ、今は収益が得にくくなっているといいます。

YouTubeの動画は、再生回数が多いほど広告もそれに応じて表示され、投稿者は多くの収益を得られます。

今は投稿する人が大幅に増え、コンテンツも多様化。視聴者が分散し、競争がシビアになっているといいます。

YouTuber ラファエルさん
「広告収入は、ピークから10分の1くらいになっているかもしれない。過激にしないと数字がとれなくなる、もしくは下がってくる。数字に追われてしまっているのも正直ある、YouTuberであれば」

動画は、世の中の注目に応じてトレンドを変え、過激さを増してきたと指摘するのは山口真一さんです。

SNSやネットメディアの研究 国際大学 山口真一 准教授
「注目を集める方法として過激化というものがある」

道路に布団を敷いたり、つまようじで商品に穴をあけたりする「迷惑系」と呼ばれる動画。芸能界の裏話などをテーマにした「暴露系」。そして今「私人逮捕系」。収益構造が変わらない限り、過激さを追求する傾向は続くと指摘します。

山口真一 准教授
「手っ取り早く人々の注目を集めようとすると、これまでになかったような分野、過激だとか怒りを誘発する、そういったものが選択されやすい。残念ながら収束の兆しは見えていないと」

ゆがんだ“正義”なぜ? 「私人逮捕」動画の背景

<スタジオトーク>

桑子 真帆キャスター:
きょうのゲストは、感情心理学が専門の澤田匡人さんです。
まず、ああいう動画が広がっている背景、どういうふうに考えていますか。

スタジオゲスト
澤田 匡人さん (学習院女子大学教授)
感情心理学が専門

澤田さん:
恐らく日本の方々が感じている閉塞感の裏返しかなと、推測ですけど思います。例えば物価が高くなっている、賃金が上がらないとか、コンプライアンスなどといって管理体制がガチガチみたいな、そういう閉塞感の中でああいった動画が出てくると「これはおもしろい」みたいな形で、そういうことを見ることに対して皆さん、魅力を感じていると思います。

桑子:
エンターテインメントとして皆さんは見ていると。あとはSNSの広がりというのもあるのでしょうか。

澤田さん:
SNSなんて寝っ転がっても見られますから、人が不幸になっているということにすぐアクセスできるので、そういう意味でも身近にそういったものを感じられるということもあると思います。

桑子:
今回、私たちは動画を見る側の心理を探ろうとインターネット上で1,000人の方にアンケートを行いました。

まず、私人逮捕系の動画をどのくらい見ているか聞きますと、3分の1以上の人は「日常的」や「時々」ということで「見たことがある」という結果でした。
「日常的」に見ているのが7.9%で、半数近くは30代、40代の人だったという結果があります。まず、この結果をどういうふうにご覧になりますか。

澤田さん:
もっと見ているかなと思ったのですが、ただ30代、40代の働き盛りの方が見ているというのは何となく私も世代が近いので分からないでもないですけれども。あと「見たことがある」と答えている方も結構いますが、恐らく、おすすめとかで受動的にというか、見たくて見ているわけではなくて、流れてきたのをうっかり見て「なかなかおもしろいんじゃない」という感じで手軽に見ているような節がありますね。

桑子:
そして、私人逮捕系の動画をなぜ見るのかという心理状況を澤田さんに事前に伺いまして「シャーデンフロイデ」という言葉をいただきました。これはどういうものなのでしょうか。

私人逮捕系の動画をなぜ見るのか?
シャーデンフロイデ(人の不幸は蜜の味)

澤田さん:
これはドイツ語で、シャーデンというのは「害」。フロイデは「喜び」というのを合わせた言葉で。日本語で言うと「人の不幸は蜜の味」と。「ざまあ見ろ」とか「いい気味だ」とか、そんなことで表現できる感情の状態ということになります。

桑子:
これが私人逮捕系の動画で起こる感情だと、どういうものですか。

澤田さん:
シャーデンフロイデが生じる要因はいろいろあるのですが、例えば、私人逮捕系の動画に当てはめて考えると、悪いやつが捕まっているじゃないですか。つまり自業自得というか。悪いことをした人がひどい目にあっているというのは私たちが考えているストーリーと合致しているので、すっきりしてうれしいというのが1つ。

もう一つは、捕まったりとかひどい目にあっている人を見て「自分はそこまでひどくないよ」と。「自分のほうがまだましだ」と思えるということで安心できると。恐らく、その辺が絡んで私人逮捕系動画というのが広く受け入れられているのではないかなと思えるんです。

桑子:
この私人逮捕系をはじめ、法律やマナー違反を注意する動画も今、数多く投稿されていますけれども、それによってネット上にさらされた人や地域には大きな影響が出ているのです。

“動画投稿”のその後… 深刻な影響・混乱も

ストリートミュージシャンとして10年近く活動している20代の男性です。

新宿の路上で歌う準備をしていた時、YouTuberに詰め寄られ、撮影された動画を公開されました。

20代 男性
「最初はインタビューみたいな感じで来て、雑談みたいな感じだったけど途中から態度が急に変わって。『許可とってるの?』『とってないです』『じゃあ、やめろよ』みたいな感じ」

男性がライブをしていた場所は、原則として警察の許可が必要な場所でした。男性は撮影したYouTuberに「動画は公開しないでほしい」と、その場で何度も伝えていました。しかし、およそ1週間後、友人から自分の顔や名前がネット上にさらされていると指摘され、思わぬ事態に追い込まれたといいます。

20代 男性
「夢をかなえたい、有名になりたい、大きなフェスに出たいという気持ちで路上ライブをやって、そこは本当に自分もいけなかったと思っているけど、あんな編集をされるとは思っていなかった。明らかに悪者、犯罪者のように出される」

動画は広く拡散。見た人からひぼう中傷のコメントが相次ぎ、多い日には1日100件を超えていたといいます。その後、予定していたライブハウスでの出演がキャンセルされるなど、音楽活動ができなくなる時期もありました。

20代 男性
「『犯罪者をライブに出していいのか』というクレームが入ったらしくて。『死ねよ』とか『きも』とか『人生終われ、おつかれさま』とか。1か月間くらい続いた。自分の存在価値を否定されるので、やっぱりきつい。自分はもう存在しないほうがいいのかなとか思って」

私人逮捕系の動画によって混乱が広がった自治体があります。岡山県です。きっかけは、2023年9月、県が管理する河川敷で撮影された1本の動画でした。

YouTubeより

YouTuber
「あの、ここダメですよ。不法占拠でしょ。河川法違反です。いや、貴方ですよ。出て行かないといけないのは」
男性
「うるさい、うるさい」

県外のYouTuberが、高齢の男性に対して河川敷を不法に占拠していると繰り返し追及。その後、男性が包丁を出すなど危険な行為をしたとして取り押さえ、警察に引き渡しました。

県によると、男性は近くに住む80代の中国残留孤児。公共の場である河川敷の一部を使って自分の畑を作り、野菜などを育てていました。数年前から住民が問題視し、注意したこともありましたが、聞き入れられなかったといいます。

住民
「3回くらい話している。聞いてくれない。馬耳東風。馬の耳に念仏」
町内会長
「住民では、もう限界がある」

実は、県は2022年から対策に乗り出していました。不法占拠をやめるよう呼びかける看板を設置していたのです。

岡山県 備前県民局 総括副参事 小寺哲也さん
「あまり、われわれが通常使わない文言。多少強めの文章で」

さらに男性に直接会い、違法だと説明。説得を続けたところ、一時は撤去する動きも見られ、男性が自発的に対応するのを促す方針でした。

小寺哲也さん
「かなりお年を召された方で、日本語の理解をどこまでしているかということもあって、なるべく丁寧に説明して、促したり待ったりを繰り返して、徐々にでも自主的に状況が改善していけばいいという形で、粘り強く対応するという予定だった」

そのやさきに動画が公開され、30万回以上再生されるという事態に。撮影したYouTuberは「行政や警察の対応が甘く、困っている住民との橋渡しとして活動した」と主張しています。

動画が公開された後、県外から電話が相次ぎ、新たな対応を余儀なくされました。

小寺哲也さん
「『早期の撤去をさせよ』という意見が大半だった。若干、事実関係の認識が違うのではないかと思うことはあった。事後の対応についても戸惑っている」

その後、一部で撤去が始まったものの、動画は顔がさらされたまま残り続けています。県の担当者は、YouTuberの手法には違和感を抱いています。

小寺哲也さん
「進んだという面は否定できないと考えている。ただ、われわれがここまでやってきたやりとり、事実関係の調査を踏まえずに私人逮捕という状況にまでいってしまって。アプローチが、その方のバックボーンを含めて適切だったのかについては疑問を感じている。われわれのペースで、もう少し指導を継続したかった」

現代社会に問いかけるもの

<スタジオトーク>

桑子 真帆キャスター:
こうした状況を見ますと、投稿する側、そして見る・結果的にあおることになる側は、その先のことまでの影響まで考えないといけないなと思いますね。

澤田さん:
そうですね。マナー違反とか犯罪というのは「だめだ」ということと、そういった動画を「さらす」ということは切り離して考えたほうがよいのかなと思います。

テレビでも、15年ぐらい前にアメリカでこういう番組があったんです。未成年と性交渉をしようとするような人を、わざわざ、おとりを使ってネットでおびき寄せて家まで連れてきたところをリポーターが突撃し、そのあと張り込んでいた警察が捕まえるみたいな。それが全国でアメリカでも放映されて、それでその被害者というか、捕まった人が結果的に自殺をするみたいな、そういった追い込まれ方をしたこともあるので、やはり動画でさらすというのは、ネットで全国にさらし台を提供しているような形になるので。誰がどう見ているか分からないじゃないですか。だから人を追い込むということまで少し考えてやらないとまずいかなと思います。

桑子:
今後、ネットに投稿される動画はどうあるべきなのかということで、YouTubeを運営しているGoogleは「ガイドラインや収益化ポリシーに違反した場合は、チャンネルの停止や動画の削除をすることもある」として、厳しい措置をとり始めています。

私たちは、アンケートでも今後この私人逮捕系や世直しをうたうような動画はどうあるべきか聞きました。
すると「投稿すべきではない」と答えた割合が70%で多かったです。
一方で「増えてほしいとは思わないが必要だと思う」と答えた割合が26.3%いました。
自由記述の中には「警察・行政が犯罪に対応できていないことの証明になっている」とか、「ある程度抑止力になっているのでは」と評価するような声もあったわけですが、こういった声をどう見たらいいでしょうか。

澤田さん:
公的機関がうまく機能していないということに不満をもって、こういった動画が必要だみたいな、ある意味「必要悪」として捉えている方がかなりいるのかなという印象があります。
ただ、警察とか行政が犯罪に対応できていないということを誰がどう証明するのか分かりませんし、ある程度、抑止力になっているというのは印象論でしかないかもしれませんよね。
なので、こういったことがどんどん増えていくということは、かえって秩序が乱されるとか、先ほどの動画にもありましたが、普通の人の暮らしを壊していくようなことにもなりかねないので注意が必要だと思います。

桑子:
過激すぎるとか、よくない動画を一律にすべて規制するかというと、このあたりはどうでしょうか。

澤田さん:
それをやってしまうと、どんなものも、正しいか間違っているか決めるのは規制する側になってしまって、検閲とかそういった形になるので、いろんなコンテンツが出にくくなりますから、それも注意しないといけないですね。

桑子:
難しいところですよね。

澤田さん:
白黒つけられない。

桑子:
今回、私人逮捕系の動画を巡る問題を見てきたわけですが、これが私たちに投げかけていることはどういうことだと思いますか。

澤田さん:
今、申し上げた「白黒つけられない」ことそのものだと思うんです。私たちはグレーな世界で生きていて、うまく立ち回っているわけですよね。
それなのに「これはよくない」「これは悪い」とかいうふうに誰かに決められてしまうと、すべて白黒はっきりさせるということになると「失敗は許されない」「誤りも許されない」みたいな、息苦しい、言うなれば「窒息社会」みたいな感じになりつつあるような気がします。
私人逮捕系動画は恐らくこれから下火になるかもしれませんが、また、いろんな形で私たちに教えてくれているのかなという印象があります。

桑子:
「白黒はっきりする」という心理状況とはどういうものなのでしょうか。

澤田さん:
結局、想像しなくて済むじゃないですか。「こいつは敵」「こいつは味方」みたいな感じで、簡単に人を傷つけることができちゃうので。逆に言えば、もっと想像力を働かせてどういったことがあるとどういう結果を生むのか、みたいなことまで考えを至らせるということが私たちにある意味突きつけられているのかなと思います。

桑子:
それは日常の誰かと接する時にも、もちろん考えられることですよね。

澤田さん:
そうですね。考え過ぎると疲れちゃいますが、でも、やはりそういうことがあるから私たちは人と人とで関わっていけるので、やはり想像力は培っていったほうがいろんな意味でいいのかなと思います。

桑子:
今回、過激なものを追い求めることが、その先、取り返しのつかないことになるかもしれないということが分かったわけですが、どこまで私たち想像力を持てているか、改めて考え直したいと思います。

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