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2021年4月20日(火)

米中対立 新たな局面
そのとき日本は

米中対立 新たな局面 そのとき日本は

中国との関係を「民主主義と専制主義の闘い」と位置づけるアメリカのバイデン政権。同盟国と連携して経済や安全保障、人権などの分野で対抗していく姿勢を鮮明にし、中国がこれに強く反発している。双方の思惑とは何か、世界のパワーバランスはどう変わろうとしているのか、そしてアメリカは今後、日本に何を求めるのか。日米首脳会談での議論も踏まえ、新たな局面に入った米中対立の今後と、日本の出方を深掘りする。

※放送から1週間は「見逃し配信」がご覧になれます。こちらから

出演者

  • 佐々江賢一郎さん (元駐米大使/日本国際問題研究所 理事長)
  • ボニー・グレイザーさん (ジャーマン・マーシャル財団・中国専門家)
  • 閻学通さん (清華大学国際関係研究院・院長)
  • 井上 裕貴 (アナウンサー) 、 保里 小百合 (アナウンサー)

米中対立の中 日米首脳会談 約半世紀ぶり台湾に言及 その深層

今月、台湾のメディアが公開した写真と音声。台湾に接近する中国軍機に、台湾当局が警告した際のやりとりだとしています。

台湾側
「台湾南西空域5,700メートルの中国軍機、注意しなさい。あなたはすでにわれわれの空域に入り、フライトの安全に影響を及ぼしている。すぐに旋回して離れなさい」

中国側
「この一帯は中国空軍の場所だ」

先週の日米首脳会談の共同声明は、およそ半世紀ぶりに台湾に言及。台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、中国をけん制しました。なぜいま、台湾をめぐってここまで踏み込んだのか。日本政府の関係者への取材からは、アメリカの強い意思が浮かび上がってきました。

政府関係者
「安保の分野はかなり厳しい雰囲気だった。中国をめぐる表現でアメリカ側は、かなり強硬な姿勢できた」

就任以来、民主主義の重要性を掲げてきたバイデン大統領。中国が力で現状を変えようとしているとして、繰り返し危機感を表明してきました。

アメリカ バイデン大統領
「これは21世紀における民主主義と、専制主義の闘いだ。中国に法の順守を求めていく」

アメリカが中国を名指ししてけん制する背景には、国際社会の懸念にもかかわらず中国が強硬な姿勢を崩さないことがあります。香港では民主化を求める運動を抑えこみ、統制を強めてきました。

中国 李克強首相
「愛国者による香港の統治を堅持、一国二制度を完全なものにし安定的に維持する」

中国は、経済面でも台頭。イギリスの民間調査機関による予測では、GDPで7年後の2028年にアメリカを上回り、1位になると見られています。

こうした経済力などを背景に、国際的な影響力を強めようと積極的な外交を展開しています。その中国が「核心的利益」と位置づけ、統一を目指す台湾。いま、中国は、台湾が設定する防空識別圏に、連日、戦闘機を進入させるなど、動きを活発化させています。

これに対しアメリカは、台湾海峡に海軍の駆逐艦を派遣し、警戒を強めています。対中国の最前線に立つインド太平洋軍の司令官は、台湾をめぐり予想以上に事態が深刻になっていると指摘しました。

アメリカ インド太平洋軍 デービッドソン司令官
「台湾は明らかに中国の野望のひとつだ。その脅威は、今後6年以内に表面化するだろう」

バイデン政権は今月、非公式の代表団を台湾に派遣。外交関係がない中、蔡英文総統と会談し、台湾との関係を深めようとしています。

アメリカ アーミテージ元国務副長官
「バイデン大統領の唯一の目的は、台湾が築き上げた偉大な民主主義を支えることだ。それが唯一の望みで、だから私たちはここにやってきた」

バイデン政権の安全保障政策に詳しい、シーラ・スミス氏です。アメリカにとって台湾は今、国際秩序を維持していく上で重要性を増していると指摘します。

アメリカ外交問題評議会 シーラ・スミス上級研究員
「もし台湾が、香港のように中国に支配されるようになってしまったら、世界中の民主主義国家にとって大惨事です。貿易やサプライチェーンにも大打撃となります。台湾は、象徴的な意味で重要であると同時に、我々が安全保障や経済で、台頭する中国とどう向き合うかという、現実的な問題でもあるのです」

今回の日米首脳会談の共同声明はおよそ半世紀ぶりに台湾に言及。

「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに両岸問題の平和的解決を促す」

と明記しました。

アメリカ バイデン大統領
「とても生産的な議論を行った。中国からの挑戦に向き合うため努力していく」

菅首相
「台湾海峡の平和と安定の重要性については、日米間で一致しており今回改めてこのことを確認いたしました」

アメリカ側は、事前の協議の段階から、台湾についてより踏み込んで書き込むよう求めていたことが取材でわかりました。

政府関係者
「表現ぶりでいちばん大変だったのは、台湾だ。アメリカ側はもう少し盛り込みたかったみたいだ。けれど、共同声明に盛り込むだけでもすごいことなんだから。これ以上は無理だ」

台湾をめぐって、中国へのけん制を続けるアメリカ。アメリカ軍は今月、台湾の周辺海域で演習を行った中国の空母「遼寧(りょうねい)」を監視する写真を公開。これまでになく中国の軍事的な存在感が増しているとして、危機感を強めています。

アメリカ インド太平洋軍 デービッドソン司令官
「インド太平洋地域での軍事バランスは、アメリカとの同盟国にとって不利になってきている。このアンバランスによって中国が勢いづき、我々が有効な対応をとる前に現状変更を試みる可能性が高まっている」

今後アメリカはどう動くのか。スミス氏が注目するのは、アメリカのインド太平洋海軍が議会に提出した、予算要望書です。第一列島線上に、地上配備型の中距離ミサイルを用いた、精密なミサイル網を構築すべきだとしています。九州から沖縄、台湾、フィリピンへと続く第一列島線。スミス氏は、在日アメリカ軍や自衛隊の能力を将来的にいかに高めていくかが問われることになるといいます。

アメリカ外交問題評議会 シーラ・スミス上級研究員
「日米同盟の能力をどう行動に移すか、双方の防衛当局による議論が行われることになるでしょう。日米は5年後、10年後に何が必要になるかを理解していくことが必要です。そのためには、日本国内での議論が重要です。日本がこの問題についてどう進めるか、政策決定の行方をワシントンは注視しています」

政府内からは、今後、日本が果たす役割が、より大きくなるという見方も出ています。

政府関係者
「『アメリカに負担を求められる』という思考回路から、脱却しなければならない時期がきている。日本が負担するとか、そういうことを言う人は頭の中が古い。本来は、公平にやるのならば日本はもっと負担しなければいけない話だ」

政府関係者
「アメリカが日本を重視する。それはそれでいいのだけれど、向こうからしたら『これだけ重視しているからわかっているよね』ということだと思う。いずれにしても日本の覚悟が求められている」

連携を強化する日米に、中国は強く反発しています。

中国外務省 汪文斌報道官
「(日米は)口では『自由で開かれた』と唱えているが、実際には結託して小さなグループを作り対立をあおっており、これこそが地域の平和と安定に対する真の脅威だ」

中国を代表する国際政治学者の閻学通(えん がくつう)氏は、日本の対応次第では日中関係は急激に悪化するおそれがあると警鐘を鳴らしています。

清華大学国際関係研究院 閻学通院長
「中国は、日本には『1つの中国』という原則を維持し、中国と台湾の問題には介入しないという立場を望んでいます。もし日本がアメリカのミサイル配備に同意すれば、中国と日本の関係に必ずやマイナスの影響をもたらすだろう。もし実際にミサイルが配備されれば関係は悪化し、改善する可能性は低くなるでしょう」

連携強化 アピールの理由は?

保里:先週行われた日米首脳会談では、安全保障をめぐって台湾海峡の平和と安定の重要性について確認。菅総理大臣は日本の防衛力強化への決意を示し、バイデン大統領は尖閣諸島が日米安全保障条約第5条の適用対象であることを改めて表明しました。

井上:今回の首脳会談で、日米両国が連携をアピールしたねらいは何なのか。アメリカで中国の外交や安全保障を研究する、ボニー・グレイザーさん。そして、元駐米大使の佐々江賢一郎さんに聞きました。

井上
「アメリカでは、中国に対する警戒心が急速に高まっているように感じます。中国の何を恐れているのでしょうか」

ジャーマン・マーシャル財団 ボニー・グレイザー氏
「バイデン政権は、国際秩序の中で、自由主義の規範を守らなければならないと強く感じている。そのため『国際秩序を変革する』という習近平国家主席の野心を感じ取っているのだろう。バイデン政権が目指しているのは、西側諸国は強じんで、民主主義は人々により良い統治をもたらし、中国の体制よりも優れていることを示すこと。それがゴールだ。同じ価値観をもつ国々と、それを示すことで中国の認識を変え、隣国を威圧したり自国の市民を抑圧することをやめさせたいのだ」

保里:オバマ政権とトランプ政権の時代に駐米大使を務めた、佐々江賢一郎さんです。

保里
「日本はこの台湾海峡をめぐる問題に、どこまでアメリカと歩調を合わせていくべきなのでしょうか」

元駐米大使 日本国際問題研究所 佐々江賢一郎理事長
「共同声明にも触れられたように、当然のことながら平和的な話し合いによって今の関係が維持されていくことが重要で、このことは同時に意味していることは、やはり一方的な中国の圧力によって台湾の統一を目指すようなことは、われわれは望んでいないんだということも同時に表しているというふうに思う。そういう意味においては、大枠については日米は一致していると思う」

保里
「日本はどのような対応を迫られることになるのでしょうか」

佐々江賢一郎理事長
「われわれは望まないことだが、いったん有事的な事態が起これば、日本の平和と安全に大きな影響を与えるというような状況は容易に想像される。日本が全然関係ない、ひと事であるということではなく、日本自身の問題としても深刻にとらえ、備えを十分にしていく。そういう時代が、今やってきたということだと思う。これは静かに日米両国、あるいは他の同志国と協議し議論し、そういうことにならないように、われわれが共通の抑止力をもっていく努力が必要」

井上:安全保障に加えて、今回の日米首脳会談で焦点となったのが"経済"と"人権"です。この問題をめぐっても、日本は難しい対応を迫られています。

米中対立の中 日米首脳会談 "経済"と"人権"も焦点に 今後は?

ハイテク分野でも台頭する中国。今、通信機器大手ファーウェイが進めているのが、「天才少年プロジェクト」です。年俸1500万円以上を提示し、世界各国から優秀な若手研究者を集めようというものです。

半導体の研究のために採用された、彭志輝さん。電子回路の基板作りからプログラミングまでをすべて1人で行い、超小型パソコンを作り上げ注目されました。

"天才少年" 彭志輝さん
「アメリカの企業からもオファーがありました。でも育ててくれた栄誉のために、働くことを選びました。AIや半導体などにおいて、ファーウェイが生き残る上で何も問題はありません」

これまで、半導体を欧米や台湾などに大きく依存してきた中国。今、ハイテク産業に巨額の投資を行い、自国で生産する能力を一気に高めようとしています。

中国 李克強首相
「国全体の研究開発費を年間7%以上増やし、科学技術を革新させる能力を向上させる」

中国の台頭に、アメリカは対抗する動きを強めています。半導体と共に安全保障に直結する戦略物資・レアアース。最新鋭のF35戦闘機やイージス艦にも欠かせませんが、輸入の8割を中国に依存してきました。

バイデン大統領は2月、サプライチェーン=供給網の見直し検討を命じる大統領令に署名。脱中国依存の姿勢を鮮明にしました。

アメリカ バイデン大統領
「国民を守るためには、価値観を共有しない国に依存すべきではない」

バイデン政権の方針を受け、レアアースを増産しようとする動きが加速しています。この企業は2年以内の事業化を目指して地層を分析するなど、急ピッチで準備を進めています。

メキシコとの国境付近のこの地域は、レアアースの埋蔵量がアメリカでも最大の規模と見られています。

USAレアアース ピニ・アルタウスCEO
「中国に限らず他の国からの輸入であっても、軍事・防衛装備品のサプライチェーンを一国に依存することは健全な政策とは言えません。私たちのプロジェクトは、防衛に必要な材料をすべてサポートします」

先週の日米首脳会談では、半導体を含む機微なサプライチェーンの構築についても日米で連携していくことで一致しました。ただ、政府与党内ではこの問題の難しさを指摘する声が上がっています。

政府関係者
「サプライチェーンで協力することは大事だが、すぐに日米で半導体を一緒に作るなんて、そんな簡単な話じゃないし、いきなりレアアースを日米で掘るというのも難しい」

政府関係者
「日米同盟を基軸としつつも、経済のこともあるから米中とバランス良く向き合うしかない」

もうひとつの焦点"人権"

米中対立のもう一つの焦点が、人権をめぐる問題です。バイデン政権が特に問題視しているのが、中国の新疆(しんきょう)ウイグル自治区の状況です。

アメリカ バイデン大統領
「アメリカ大統領として、ウイグルについて黙っているわけにはいかない」

中国西部にある新疆ウイグル自治区。ウイグル族が人口の半分を占め、固有の文化や言語を持っています。

「共産党がなければ新しい中国もない」

新彊ウイグル自治区にある施設で撮影したとされる映像。中国共産党をたたえる歌を歌う人たちには、手錠がかけられています。

バイデン政権は、自治区では100万人を超えるウイグル族などが収容所に拘束されていると指摘。民族などの集団に破壊する意図を持って危害を加える、「ジェノサイド」が行われていると強く非難しています。アメリカは、自治区で生産された綿製品などが、強制労働によって作られた疑いがあるとして輸入を停止しています。

アメリカ バイデン大統領
「私は習近平国家主席にこう伝えた。『アメリカは自由と人権を重視する。中国が露骨な人権侵害を続けるかぎり、私たちは断固として世界に訴え続ける』と」

アメリカやEUなどは、相次いで中国に制裁を発動。欧米の衣料品メーカーやスポーツブランドは、自治区からの綿花の調達をやめる方針を示しています。

しかし、中国は、新疆ウイグル自治区で人権問題は存在しないと主張し、反発を強めています。

中国 王毅外相
「うそに基づく制裁は受け入れられない」

いま、中国のネット上では、欧米のブランドに反発する内容の動画が拡散。各地で製品の不買運動も起きています。

不買運動に参加している大学生は、欧米からの人権問題があるという批判に憤っています。

不買運動に参加している大学生
「彼らのような大企業があんな方針を出したのは、とても軽率で独断的です。以前のようにブランドを買いたいということは、もう絶対ありえません」

中国では最近、新疆ウイグル自治区で生産された綿を使った衣服を買い求める人が増えているといいます。

店員
「これは最高品質の新疆綿花を使っていますよ。毎日何枚も売れます。8枚買って帰った人もいました。中国の新疆綿花を支持するって」

新疆ウイグル自治区の人権状況をめぐる、米中の対立。日本も対応を求められています。日本を代表するアパレルメーカーで、中国でも事業を展開するファーストリテイリングと良品計画。両社は、取引先に問題はなく、今後、法令違反などが確認されれば取り引きを停止する考えを示しています。日本政府は、人権問題を理由に制裁を科す根拠となる法律がないなどとして、G7の中で唯一、中国に制裁を行っていません。

保里
「日米首脳会談では、新疆ウイグル自治区の人権問題についても言及しました。今後日本は、どういう対応をとっていくべきでしょうか?」

元駐米大使 日本国際問題研究所 佐々江賢一郎理事長
「この問題はひどいと、あるいは真正面からもう少し外交上の比重を上げていくべきだと。これは当然中国は反発するわけですが、日本国民自身がどう思うか、日本国内の議論がまず重要です。アメリカが言ってきたから、ヨーロッパが言ってきたから(制裁を)するという姿勢ではなくてですね。日本も何をすべきかは、まず日本自身の中で議論すべきだというふうに思います」

米中対立 新たな局面 "中国包囲網"vs.外交攻勢

井上:激しさを増す、アメリカと中国の対立。この中でバイデン政権は中国に対抗するため、同盟国や友好国との連携を強めようとしています。G7にクアッドと呼ばれる日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4か国。そして、民主主義の理念や価値観を共有したり、主要な先端技術を保有したりする各国です。

保里:これに対して、中国も外交攻勢を強めています。先月下旬以降、王毅外相が電話を含めて会談した国の数は、きのう(19日)までで18に上り、中にはアメリカと近い日本や韓国、ヨーロッパや中東の国々も含まれています。

井上:そして20日、習近平国家主席は中国南部で開かれている経済フォーラムにビデオメッセージを寄せました。対立するアメリカを念頭に、次のように述べてけん制しました。

中国 習近平国家主席
「ひとつ、あるいは数か国が決めたルールを、他国に強制的に押しつけるべきではない。いかなる形の新冷戦や、イデオロギーの対立にも反対すべきだ。傲慢な態度で内政に干渉することには、人心が得られない」

米中対立 新たな局面 日本に問われているのは

井上:新たな局面に入った米中の対立。そのはざまに立つ日本は今後、どのような道を選んでいくべきなのか。アメリカ、中国、日本。それぞれの識者に聞きました。

井上
「日本は今後、どのような厳しい決断を迫られるのでしょうか」

ジャーマン・マーシャル財団 ボニー・グレイザー氏
「経済と貿易の利益を守りながら同時に安全保障を強化するという課題は、日本だけでなく他の国も同様に抱えている。日本が進むべき道は、日本がみずから決めるしかない。仮に日本が中国に対して防衛力を強化すれば、中国との緊張感は高まるだろう。それも日本がみずから決断することだ。アメリカは日本政府が自国の安全保障にとって、何が必要なのかを考えて下した決断を尊重するはずだ」

清華大学国際関係研究院 閻学通院長
「日本には2つ選択肢がある。1つはアメリカ側につき、自国の利益を守っていくこと。もう1つは、中国とアメリカの間で中立な立場をとること。中国とアメリカの二極化は避けられないと思う。それは国際政治に影響を与える、重要な要素になるだろう。日本がどの戦略をとるかは日本がどう世界を認識し、どうすれば日本の利益になると考えるかにかかっている」

元駐米大使 日本国際問題研究所 佐々江賢一郎理事長
「中国と全面的にことを構えて、広範な経済的な関係を閉じる必要もないし、これはどんどん発展させたらいいと思う。中国が政治的な目的で経済的な関係を使ってくることについては、日本は受け入れられない、協力できないということをはっきりさせていくし、他の同志国ともそういうメッセージを中国に言い続けていく必要がある。いわゆる対立・競争というものと協力は両立しないとは思わないこと。100か0ではない。もう少しニュアンスのある、まだらのある領域をうまく日本として把握しながら米中両国の関係を完全に悪化させない。健全な方向に維持すると同時に、日中も維持する、このスタンス」

井上:米中対立の中で、日本には難しいかじ取りが迫られています。

保里:21日は、こうした中で独自の戦略で存在感を高めるロシアについてです。

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