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2020年7月16日(木)

ひきこもり支援 つながりをどう保つ?

ひきこもり支援 つながりをどう保つ?

新型コロナウイルスの影響で人に会うことが制限され、各地で行われてきた「訪問支援」などのひきこもり支援が難しい状況に直面している。リーマンショックの後にひきこもりが増えたことから、今回のコロナ危機でも同様のことが起きると支援者の間で危機感が広がっている。どうしたら支援を継続し、つながりを保ち続けられるのか。そして親子が一歩を踏み出すために何ができるのか。最前線の現場をルポしながら、そのヒントを探っていく。

出演者

  • 池上正樹さん (ジャーナリスト・KHJ全国ひきこもり家族会連合会理事)
  • 芦沢茂喜さん (山梨 中北保健所 精神保健福祉相談員)
  • 武田真一 (キャスター) 、 栗原望 (アナウンサー)

密着 訪問支援の現場 新型コロナで…

山梨県にある保健所です。ひきこもりの支援を行っています。
長年、当事者や、その家族と向き合ってきた、芦沢茂喜さん。新型コロナの感染拡大で、3月以降、十分な訪問支援ができない状況にありました。

山梨 中北保健所 精神保健福祉相談員 芦沢茂喜さん
「電話なりメールなりさせていただいて、自粛みたいな形をとらせていただいている。(ひきこもりの)皆さんが、この3か月どうだったのかが一番気になる。」

ひきこもりの息子がいる母親
「コロナで私との関わりが多くなったので。」

(電話の相手は)ひきこもりの息子がいる母親です。親も外出が減り、息子と過ごす時間が増えたことで、衝突するようになったといいます。

ひきこもりの息子がいる母親
「あまりカッとなってはいけないと思いつつ、『何でもいいからやってみれば』って私も強く言ってしまったりすると、本人も『そんなの分かってるんだよ』って言って。『自分はまともに生まれてきてない』って、なんで自分がこうなっていくのか理由が見当たらないから、親のせいだって言われる。」

芦沢茂喜さん
「そうするとお母さん、持っていき場がなくなっちゃう。」

ひきこもりの息子がいる母親
「私自身、本心を話せば、本当にストレスがたまってしまう。」

中には、言い争いから暴力を振るわれたという相談もあります。

芦沢茂喜さん
「深刻なケースは、親御さんに手を上げてしまって、親御さんに離れていただいたというのがありました。コロナで制約があるので、いっぱい、いっぱいになってくる状況もある。そうするとリスクは高くなる。」

移動の自粛が緩和された、6月下旬。芦沢さんは、特に心配していた家族から訪問を再開しました。

芦沢茂喜さん
「問題は起きていても、誰かがそれを見つけて声をかけたりすることは、結局ステイホームなので、気づかなくなっているような気もする。存在が忘れ去られてしまうのが、一番怖い。」

訪ねたのは、45歳のひきこもりの息子を持つ70代の夫婦です。20年以上ひきこもる息子のために、さまざまな支援施設や医療機関に相談してきましたが、改善が見られませんでした。

父親
「もう何十年となく、この状態できてますから、週に2〜3回は食料を届けたりして、暑ければ、窓あけて空気を通せよとか言うんですけど、それに対する返事みたいなものは全然ないですね。こっちの独り言みたいなもんでね。」

母親
「今まで、いろいろ努力というか、できるだけのことをしたけど、もう本当に今となったら万策尽きて、どうしようかなって。やることないですよね、できることはね。」

去年(2019年)相談を受けた芦沢さん。支援を始めて1年たったころ、新型コロナでつながりが途絶えてしまったのです。
息子は離れの家で暮らし、親とは10年近く顔をあわせていません。

芦沢茂喜さん
「換気扇が回っていて、水回り使っていますね。」

芦沢さんは、両親の依頼を受け、2週間に1度訪問してきましたが、まだ一度も会えていません。

芦沢茂喜さん
「開けたんですね窓。暑いですもんね。」

1人で生活が送れているか、部屋の状況を確認します。

芦沢茂喜さん
「食べてますね。冷やし中華とか作っている。」

支援に当たり、芦沢さんが大切にしている3か条があります。一定のリズムで訪問すること。本人を傷付けるような正論は言わない。そして、ゴールを求めない。

芦沢さんは、扉の向こうにひきこもる男性に声をかけ始めました。

芦沢茂喜さん
「こんにちは。起きてますかね、芦沢です。体調とか変わりないですかね。
今日ね、お宅に久しぶりに伺えて、何を、お話ししたらいいかなんてことを、きのうからずっと考えてしまって。なかなか期間があいたりすると、何をお話していいか分からないし、1年ぐらい、こうやってお声がけもさせていただいたと思うんですけど、それが実際にどう受けとっていただいているのか分からなかったので。
実際、生活していく上で何か困ったりしたときに、一番近くにいるご両親と何らかの話もできないってことになると、困らないかなって、ずっと私は思っています。
私は何か強制的にするようなことは一切しません。自分が偉くて、何かアドバイスができるわけでもないと思います。ただ今後の生活を一緒にね、考えたいと思っているんです。」

およそ10分扉の前で語りかけましたが、反応はありませんでした。

芦沢茂喜さん
「同じ時間、同じ場所で一緒に過ごす機会をどれだけ持てるかが勝負と思っている。『(つながりを)切らさないよ』ってことを、彼らにちゃんと伝えていくことですね。」

孤立する家族 深刻なケースも

支援が途絶え、頼る先がなくなってしまうことで、深刻な事態に陥る家族もいます。
70代の夫婦です。中学生のときから25年間ひきこもったままの息子と暮らしています。

母親
「こんないい顔してたんだね。」

これまで、医療機関や行政の窓口に何度も相談してきましたが、どれもうまくいきませんでした。2年前、わらをもすがる思いで頼ったのが、自立支援をうたう民間業者でした。

母親
「もう手の尽くしようがないというか、どういう手だてをとったらいいのか分からないでいたんですね。
うちの子は、このまま年をとっていったらどうするんだろうって。このままじゃ死ねない。息子をなんとかしなくちゃっていう思いが。」

保険を解約し、貯金と合わせて総額2,000万円以上業者に支払い、全寮制の施設に息子を預けました。
しかし去年12月、思わぬ知らせが。業者が破産したとの通知が送られてきたのです。強引に家から連れ出されたなど、施設運営に問題があると裁判を相次いで起こされ、その後、業者が破産したのです。

自宅に戻ってきた息子。昼間も明かりをつけない部屋にこもり、以前より心を閉ざしてしまいました。

母親
「一度、引きずり出して、また(部屋に)入ってしまって。帰ってきて、一度も(姿を)見ないですね。どうしたらいいのか。」

息子のため、貯金を使い果たしていた両親。今、新型コロナの影響で経済的に追い詰められています。

年金と父親のタクシーの仕事で生活してきましたが、仕事が激減。給与が5分の1に減ったのです。

母親
「ここで何も収入もなくなったら、どうやって生活していくんだろう。」

さらに。

母親
「中止、中止ですね。ほとんど全部中止。」

唯一、気持ちを話せる場だった、ひきこもりの家族会が相次いで中止に。

母親
「何にもなくなっちゃった。誰にも相談できない。思い詰めちゃって、落ち込んで、考えがみんな悪い方にというか。」

父親
「出口の見えない闇の中って感じですね。」

母親
「本当、出口見えないね。何も期待できない。ただ静かに生きていなきゃいけないって感じで。」

ひきこもりから抜け出せない

ひきこもりの状態から立ち直ろうとしても前に踏み出せない人もいます。かつて、自立支援をうたう民間業者の施設に入れられ、心に深い傷を負ったという女性です。

施設に入れられた女性
「無理やり私を連れ出して、『ここがお前の住むところだ』と勝手に決められて、自分の自由な意思とか踏みつけられたりして、恐怖感しかなかったですね。」

女性は業者の施設から逃げ出し、支援団体に保護されました。

施設に入れられた女性
「母に電話したんですけど、『これが最後の支援だったのに、お前はむげにして、どうなろうが知らない。もうお前なんか2度と戻ってくるな。顔も見たくない』って。」

生活保護を受け、今年(2020年)2月から1人で暮らし始めました。しかし、新型コロナの影響で就職もままなりません。ひきこもりから抜け出す道が見つからないといいます。

施設に入れられた女性
「前を向くにもどうしたらいいのか。そのひとつさえも見つからないです。どうしていいか、どうやって生きたらいいか分からないです。」

新型コロナで苦悩 現場では?

武田:当事者の皆さんが背負わされてきたもの。そして、新型コロナが新たにもたらしたもの。その重さに胸がふさぐような思いがします。
取材に当たった栗原さん、自立支援をうたう民間業者が出てきましたが、トラブルが相次いでいるようですね。

栗原:今回VTRにありました破産した業者の代表に取材を申し込んだところ、「対面での取材には応じられない」と文書で回答がありました。それがこちらです。
これまでのメディアの報道について、事実と異なる点も多いとした上で、破産によって契約者、利用者には迷惑をかけたと記されていました。

今回、当事者や家族を取材したんですけれども、子どもたちは「親に見捨てられた思いがした」など、絶望感を語っていました。一方で親は「頼る先がなかった」と涙ながらに語る姿が印象に残っています。
親子のコミュニケーションが難しい中で公的支援が追いついていない現実があると感じました。

ゲスト 池上正樹さん(ジャーナリスト・KHJ全国ひきこもり家族会連合会理事)

武田:ひきこもりについて取材を続け、支援も行っている池上さん。新型コロナウイルスで親や当事者の皆さんにどんな影響が出ているのか、池上さんはどういうふうにお感じになっていますか?

池上さん:周囲に迷惑をかけてはいけないからと言って、ますます自粛を強固する、そういう傾向が見られます。
ひきこもりの人たちの多くは外に出かけることをしているんですけれども、例えば公園とかスーパーとか駅とか、ふだん大事にしている場所にも周囲の目を気にして、あるいは感染リスクなどもあって行けなくなってしまったということで、家の中で親子とも同居を強いられる状況が続いてしまっています。ストレスがお互いに高まって、緊張関係が高まって、その中でうつとか、パニックを発症したりとか、自傷行為とか、そういったことが起きています。
また、オンラインができない人は取り残され感などもあって、外から姿が見えなくなって潜在化しているところも懸念されますよね。

栗原:非常に深刻な状況、池上さんから話がありましたけれども、コロナで今、何が起きているのかまとめました。
国は今年度から32億円を投じて訪問支援の強化に乗り出していたんですが、肝心の面談や訪問による支援が途切れがちになってしまったんです。取材の中でも、ご両親は「支援の手が見えない」と話していましたが、まさに支援が届かない状況になっているんです。池上さんは、こうした中で今後の懸念について「経済の悪化によって、ひきこもりが増えてしまうのではないか」という指摘をしていますが、本当に心配な状況ですよね。

池上さん:実はリーマンショックのときも、ある程度時間がたってから一気に大人のひきこもりと言われる人たちが顕在化するということがありました。
同じように今、話を聞いていると、やはり雇用そのものが激減しているということもありますし、もともと契約していたところが更新されなかったりして、またレールに戻れなくなってしまっている状況が起きている。あと、支援が途絶するということもありまして、今は休業手当とか失業手当で何とか表面化していないんですけれども、これが一気にリーマンショックを超える規模で顕在化するのではないかなということを実感として懸念しています。

武田:そういった人たちが、もしかしたらまたひきこもるという状況になってしまうかもしれないということですね。

支援の“3か条”

ゲスト 芦沢茂喜さん(山梨 中北保健所 精神保健福祉相談員)

武田:今回、取材させていただいた芦沢さんとも中継がつながっています。
今ようやく訪問ができるようになったということですけれども、それでも、まだ危機感が残るということだそうですね。

芦沢さん:訪問を再開させていただいたんですが、優先順位という形で優先の高い方たちから再開をさせていただいておりますので、すべての方の再開というところまでにはまだ至っていない状況がございます。なので、つながりを重視するということで私自身がやってきましたが、果たして再開に当たって今までのつながりがリセットされないかなということを一番危惧しております。

武田:わずか数か月ですけれども、それで関係性が元のもくあみのようなことになってしまうということもあるわけですね。

芦沢さん:そうですね。関係性って切るのは簡単なんですけど、築いて維持するのが本当に難しいんだというふうに思っております。

武田:こんな中で芦沢さんが大切だと改めて思っていらっしゃること、それがこの3か条ということなんですけれども、芦沢さんご自身はどうしてこの3か条が大事だと思うに至ったんでしょうか?

芦沢さん:私自身が、始めた当初3か条とは全く逆のことをやっておりました。ゴールを決めて、本人たちに会ったら将来の心配を伝えて、本人の状況が動かなければ様子を見るなんていう対応を取ってきました。そんな中で関係がとれた方が本当に少なくて、その中の1人、ご本人が「芦沢さん、正論はナイフだ」というふうにおっしゃってくださいました。私は支援をしているつもりだったのが、本当は彼らを傷つけていたのかなというふうに思ったところでやり方を全く真逆にしてみたら、私が変えるのではなくて、彼らが自然と変わっていくという形になっていったのかなというふうに思います。

武田:自然と変わっていくということなんですね。
こうした支援を継続していくことで、今おっしゃったようにご本人が一歩を踏み出すのに大切なヒントも見えてきました。

支援の“3か条” 見えてきたヒント

訪問支援が途絶えたことで影響を懸念していた芦沢さん。思いもよらない報告が舞い込んできました。
20年ひきこもる息子と暮らす母親からでした。

20年ひきこもる息子と暮らす母親
「夜はいっしょに作って、いっしょに食べて、少しずつ部屋も片づけだしたし。」

芦沢茂喜さん
「片づけたんですか、部屋。」

なぜ、こうした変化が生まれたのか。
かつて、息子に対して、将来どうするのかなど一方的に話をしていた母親。7年前から支援を続けた芦沢さんは「親の変化も必要だ」と伝えていました。特に大切にしていたのが、ゴールを設定しないことでした。その後、無理強いせず、本人の意志を尊重。母親は態度を変えようと努力してきたといいます。
新型コロナの影響で、一緒に過ごす時間が増えた最近、関係に前進が見られたというのです。

20年ひきこもる息子と暮らす母親
「こないだなんか『ちょっと足を測らせて』って言って、足を測ったんです。そうしたら、仕事をしている(ときに使う)スリッパを買ってくれて。私が腰が痛いって言ったら『ぴったりのを履くと腰にいい』って。」

芦沢茂喜さん
「少しずつだけど、本人が動いてきたのであれば、すごいですね。」

20年ひきこもる息子と暮らす母親
「コロナがあって芦沢さんが来なかったりして、いろいろなことを考えて前向きになっていると思っているので、本当に芦沢さんのおかげだなと思って。」

目標を押しつけないことで、自分の役割を発見できる機会を持てたのではないかと芦沢さんは考えています。

芦沢茂喜さん
「(母親が)衰えていく中で、自分が支えていかなきゃという気持ちが芽生えているってことだと思うので。家族の中での役割が、彼の中で出てきた。その場の状況さえあれば、動き始めると思うので、いいんじゃないですかね。
うれしいですけど、何で(本人が)言わないのかなと思って、ちょっとこの辺、もやもやします。」


本人の気持ちに寄り添った支援を続けることで、新たな一歩を踏み出せたケースもあります。
10年以上ひきこもり生活を続けてきた、オサダさんです。この日、芦沢さんに見せてくれたのは、オサダさんが書き上げた一冊の本でした。

芦沢茂喜さん
「すごいですね。」

オサダさん
「ありがとうございます。」

芦沢さんとオサダさんが出会ったのは2年前。対話を続ける中で、オサダさんには絵や文章で何かを伝えたい気持ちがあることを知りました。
去年から文章を書くことをサポートしてきた芦沢さん。訪問が途切れ、作業が中断していると思っていました。

芦沢茂喜さん
「おうちにいると嫌なことがあったりすると、嫌だなって思うこともあったかもしれないけど、今はそのへんって大丈夫?」

オサダさん
「そうですね。文章に集中しているので。」

芦沢茂喜さん
「すごいな。」

みずからの人生を振り返り、ことばにできたことで、社会とつながりたいという思いが強くなったといいます。

オサダさん
「一生懸命書いて、みんなに読んでほしい気持ちがどうしてもあるので、それを知ってもらうために、講演会なり、何かやりたい。」

芦沢茂喜さん
「何かのきっかけがあって人間って考えることがあると思うので、逆にいま、何か起こり得る機会があるのであれば、本人たちと向き合うチャンスのような気もしているので、私自身も、ちゃんと向き合わなきゃいけないと改めて自覚した。」

新型コロナで…今できること

武田:もちろん長い時間をかけて支援してこられた結果の変化だと思うんですけれども、その変化の鍵って何だったんでしょうか?

芦沢さん:私は「安心」かなというふうに思っています。本人とかご家族が不安でいっぱいなときに、本人に「動け」と言うのはやっぱり無理な話かなと思っています。どうしても過去を見たり、将来の不安というものに目が行きがちだと思うんですが、VTRで出てきてくださったご家族は、いま本人がやっていることを認めて応援してくださっているという状況の中で、家庭の中で会話が生まれて、安心が生まれて、本人が動き始めたのかなというふうに感じています。

武田:今の状態を認めることで安心が生まれるということなんですね。
ご家族の皆さんがそういうところまで行きつくといいなと思うんですけれど、やっぱりなかなか難しいとも思うんですよね。芦沢さんから具体的なアドバイス何かありますでしょうか?

芦沢さん:今を認めるというのは、ことばで言うのは簡単ですが、実際行うことって難しくて、どうしても不安がまさってしまったり、過去の原因ということに目が行ってしまうのはしかたないかなと思っています。よく自立ということに関して、自分たちだけでどうにかするというふうにお考えになる方もいますが、誰かに頼りながらいろんな方にサポートを受けながらやっていくことが自立だというふうに考えれば、ご家族も本人も相談機関に協力を得ながら関係を継続していってもらいたいなというふうに思っています。

武田:自分だけで何とかしようではなく、誰かに助けを求めるということが大事なんですね。
ありがとうございました。

芦沢さん:ありがとうございました。

武田:もしまさに今、相談しようと思われた方は、自治体をはじめとして、さまざまな窓口が徐々に整備されてきています。池上さん、相談する上でどういったことを心に留めておかなくてはならないでしょうか?

池上さん:まずご家族につながってほしいと思っています。やはり支えがあることで、ご家族がまず安心できるということが大事ですね。最寄りのお住まいの市区町村も、今は断らない相談窓口というのは国のほうでもそういうふうにうたわれていますので、どんなことでも相談してほしいと思いますし、知られたくないとか隠しておきたいというお気持ちもあると思います。そういう方には県の支援センターもありますし、家族会のほうにご相談いただくという方法もあると思います。

武田:どんなふうに助けを求めたらいいんでしょう。

池上さん:口コミで評判を聞くとか、私のところにもメールが来るんですけれども、ひと言、メッセージでもいいと思うんですね。「よろしくお願いします」とか、何かひと言書いてくれれば、それに対して返事をすると、そこで一気に悩みが出てくるということもあったりするわけですよね。

武田:相談のハードルってなかなか高いと思われがちですけれども、とにかくそのひと言を発するということが大切だということですね。

池上さん:そうですね。そこが大事ですね。