今、全国で、行政に届け出されていない老人ホームが急増している。去年10月の時点で確認されているだけでも、全国で911、前年の2.3倍に上っている。「施設」と「在宅」を大きな柱に制度が設計されてきた介護保険制度。しかし、財源不足によって、特別養護老人ホームなどの施設の建設が限定される一方で、在宅でケアできず金銭的にも余裕のない高齢者が急増し、当初の想定は崩壊。行き場を失った高齢者は、無届けホームを頼らざるを得ず、取り締まるべき行政もそれを黙認している状況が生まれているのだ。制度の狭間で急増する無届け老人ホーム、そこで何が起きているのか実態を描き、介護保険制度のあり方を問う。
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