今月中旬、全部で1700か所に及ぶ放射能検査を終え、「安全宣言」が出された福島のコメ。しかし、県内のコメ仲買業者の倉庫には、売り先の決まらない新米が次々と運び込まれ、山積みにされている。例年なら収穫前に契約を交わしていた得意先が、ことごとく取引中止を表明したためだ。汚染された福島産牛肉の流通が発覚して以来、全国に広がる「福島産」敬遠の動き。西日本の業者は「福島の米はタダでもいらん」と言い、別の業者は弱みにつけ込むように値引きを求める。安全なはずのコメが売れない現実に、産地はどう立ち向かえばいいのか。苦悩するコメ業者に密着。
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