旧東欧諸国などを取り込み、27カ国・5億人の巨大市場となったEU。その中で行われている”労働市場の自由化”がいま、東から西へのダイナミックな労働力の移動を生み出している。 EUへの加盟以来、100万人の労働者を域内に供給してきたポーランドでは、多額の出稼ぎマネーの環流で消費が拡大、景気を牽引している。一方、受け入れ国のイギリスでもポーランドからの労働者が人手不足を補い、経済成長を底支えしている。労働市場の自由化は、送り出す側、受け入れる側双方にとってメリットとなるとともに、EU全体にとっても国際競争力アップにつながっている。 少子高齢化が進み人口減少時代が訪れる中で、必要な労働力をどのように確保しながら持続的な成長を保つのか。 労働力の移動によって豊かな国と新規加盟国が共に協力しあいながら発展しようとするEUの戦略を検証する。
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