いま「低出生体重児」で生まれる子どもが全出産数の1割に達している。高齢出産や不妊治療の増加が一因とも言われるが、今年慶応病院でわずか265グラムの赤ちゃんが命を取りとめるなど、最近の医療の進歩によってそんな低出生体重児を救えるようになってきた。呼吸を補うため赤ちゃんの肺を膨らます新薬、「人工子宮」とも言える超精密な保育器。しかし一方でNICU(新生児集中治療室)が医師不足から閉鎖されたり、退院後の母親がサポートもなく子育てを一人で抱え込むなど、医療の進歩とは裏腹の体制面の立ち遅れも顕著になっている。少子化の中増えている「小さく生まれた命」。それを救う医療の最前線と課題を伝える。
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