熱海、鬼怒川…、日本有数の観光地が、観光客の激減で、軒並み大打撃を受けている。日本人の旅のスタイルが変化し、団体客が大きく落ち込んだためだ。かつて年間450万人もの観光客を誇った熱海の場合、年間290万人に激減、ホテルや旅館は閉鎖が相次いでいる。そんな中、各地の観光地では生き残りをかけ、外国人旅行者に狙いを定め、激しい争奪戦を展開している。中でもターゲットになっているのが急速な経済成長を続ける中国からの観光客だ。アジア観光客専用に営業するホテルや、中国のドラマを誘致し誘客を狙う観光地もある。その一方で格安ツアーが乱立し、価格競争が過熱し、採算も合わず、しかもリピーターに結びつかないという課題もある。政府が訪日外国人旅行者数を2010年までに1千万人に倍増する計画を掲げる中、外国人観光客をどう惹きつけ、受け入れていくのか、官民挙げた「観光立国」への取り組みの現状と課題を追う。
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