認知症の高齢者が急増する中、その症状を緩和すると期待される「ユニットケア」。去年からこのユニットケアを行う施設で虐待が続いている。ユニットケアでは介護職員の都合を優先した画一的なケアへの反省から、入居者一人一人に即した個別のケアを行う。しかし国が介護報酬の引き上げを見送るなか、ケアの増大に追いつかない職員の数、職員教育の不足が問題となっている。ユニットケアを行う施設の介護職員の8割に強いストレスがあり、それが虐待やバーンアウト(燃え尽き症候群)につながる危険性をはらんでいると専門家は指摘する。千葉の特養ホームで起きた虐待の背景を探り、どうすれば介護職員の疲弊を防げるのか、その取り組みを追う。
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