「バカの壁」410万部、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」140万部、「国家の品格」100万部…。今やベストセラー争いの主戦場となった新書。雑誌が広告収入の低下にあえぐ中、出版社が注目したのが制作・流通のコストが安く、書店の棚を確保できる新書だった。「売るため」の秘訣は3T。テーマ、タイミング、そしてタイトルだ。例えば、「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」は当初「会計センスの磨き方」というタイトル案だったが、「これでは売れない」と編集者と著者が議論を重ね今のタイトルに。従来の教養路線から、人生論やハウツーものなどに内容も多様化している。従来あまり新書を読まないとされてきた若者や女性をターゲットにする出版社も現れた。出版社の戦略を軸に、読者も取材。”知”に対する日本人の意識の変化を探る。
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