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ものがたり

会津地方

星賢孝さん

  • 嗚呼!絶景

ピカピカ秋の福 絶景を磨く

東京・南青山。「福島の秋」がこんなところでも輝いている!

郷土写真家の星賢孝(ほし けんこう)さんの写真展だ。

 

 

星さんは、金山町に住みながら奥会津、只見線の風景にこだわって写真を撮ってきた。

撮った写真が国内外で大注目! 福島と新潟をつなぐ只見線と燃えるような紅葉。

四季折々のとびっきりの“絶景”が見た人の心をつかんで離さない。

 

 

 

星さんは、この“絶景”を観光資源にして人を呼び込もうと奮闘中。

国内外からやってきたカメラマンを案内して、星さんのみぞ知る撮影ポイントを紹介。

「只見線がこの地域の一番の宝物だと思うから、これを磨くためにやっている」

 

 

さらに、星さんは只見線の魅力を世界に発信したいと写真をSNSにアップ。

思わぬところから反響が来た。台湾の6万人を超えるフォロワーを持つインフルエンサーが写真に注目。

その台湾を中心に、奥会津を訪れた外国人の数は去年、過去最高の2,000人を突破した!

台湾では、星さんは先生を意味する「老師」と呼ばれるほど、尊敬され多くのファンがいる。

星さんいわく、台湾では「“星”なので、“スター老師(先生)”」なんだとか。

 

 

 

 

なぜ、こんなにも只見線の風景は人をひきつけるのか?

それが一番わかる場所で撮った星さんイチオシの写真がこちら、金山町の大志集落。

どこか懐かしい感じがする昔ながらの家並みのなかに、只見線がさりげなく溶け込んでいる風景はどこか温かい気持ちにしてくれる。

 

「只見線だけでなく、昔ながらの家々がそこにあることによって、写真に人間的な息吹、人間的な命が吹き込まれる」

 

 

 

星さんが70歳を過ぎても頑張るのには理由があった。

生まれた育った金山町の三更(みふけ)集落は、星さんが中学1年生のときに突然の土砂崩れで壊滅した。

ふるさとを失ったからこそ、「二度と同じ思いを繰り返したくない」という思いが星さんを突き動かしている。

「俺ら、今生きている世代が頑張らないと、奥会津も金山町も消滅する。それだけは避けたい」

 

 

いま、星さんは“絶景”を守る新しい取り組みを始めている。

山が荒れたことで、生い茂った木々が視線を遮り、美しい風景を覆い隠そうとしていた。

それを食い止めるために、星さんは県や町と協力して、木を伐採したのだ。

すると、その場所は多くの人が訪れる人気の撮影スポットに!

「この風景はここにしかにない。世界中探してもここにしかないものをいかに磨いていくかだ」

 

 

奥会津のために東奔西走。現役時代よりも忙しい日々を送る郷土写真家・星賢孝さん、70歳。

“地域の宝”をさらに輝かせる大仕事は、まだまだこれからが本番だ!

 

 

 

只見線の
“絶景”撮影ポイントの情報は
コチラ

 

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