青春アドベンチャー『ぱきゅん』(全10回)
12月2日(月)~12月13日(金) 平日の午後9時15分~9時30時 NHK-FM
(ネット同時配信&「聴き逃し」配信あり ※放送の翌日正午から1週間)
オーディオドラマ担当Fです。週明けからの青春アドベンチャー、木皿泉さん脚本による『ぱきゅん』の出演者メッセージ第2弾です。第1弾の多田直人さん、加藤清史郎さん含め、ドラマの展開に触れる“ネタバレ”はありません。
まずは、『ぱきゅん』の主要登場人物の中の紅一点、陽子役の大後寿々花さんからのメッセージです。
【大後寿々花さんからのメッセージ】
もう一度木皿泉さんの世界に浸りたい。
1つの夢が今回NHKラジオドラマで叶いました。「ぱきゅん」の台本をいただいたとき、1つ1つの文章から感じられる木皿さんの世界観に思わず笑みが溢れたり、ドキドキしたり、つーっと涙がこぼれたり…。台本をめくる手が止まりませんでした。タイトルから「ぱきゅんて?」と思う方も多いと思いますが、とにかく1話を聴いて作品を感じてみていただけたらと思います。きっと次の日の楽しみが増えると思います。
私事ですが来年で俳優を始めて20周年を迎えます。1つの節目となる時に木皿泉さんの作品に出逢えて、そして多田直人さんや加藤清史郎さんとご一緒できて幸せです。
また木皿泉さんの世界観を表現できる日を夢みながら、私自身も放送を楽しみにしたいと思います。
そうです。2007年のテレビドラマ『セクシーボイスアンドロボ』の二湖役は、いわゆる“名子役”の域を超えた圧巻の演技で堂々たるヒロインでした。もしかしたら木皿作品の系譜の中では少し異色作のようでもありますが、『ぱきゅん』に連なるジュヴナイル・サスペンスで、連続ドラマの醍醐味を感じさせてくれた野心作だったと思います。今回、それから長い時を隔てての木皿泉作品へのご出演。青春アドベンチャーでは『見かけの二重星』『あたたかい水の出るところ』で主演、FMシアター『暗闇の訪問者』で加藤清史郎さんとも共演してもらったことがあります。
私見ですが、木皿泉さんの脚本の演出の際に大切なのは、まずもってリスナーの皆さんに、ドラマというフィクションの中の「日常」をリアルに感じてもらうことだと考えています。その上でこそ、日常の中に忍び寄る「非日常」のサスペンス展開に没入していただきやすくなるのではないかと。大後寿々花さんの、一見なにげない掛け合いの中に「日常」の気配を濃厚に醸し出してくれるお芝居の力を、存分に発揮していただけたと思います。
さらにもうお一方、溝口刑事役の谷田歩さんからもメッセージをいただいています。
【谷田 歩さんからのメッセージ】
青春アドベンチャーは、今回で5回程参加させて頂いています。
毎回感じる事は、共演者の方とのマイクの前での芝居合戦が、本当に楽しい現場です。
録音とは言え、舞台や映像とは違って、リハーサルを綿密にやる訳ではないので、
前日までの役作りや本読み、又、今までの経験値が凄く試されるプロフェッショナルの現場だと思っています。
ディレクションは勿論あるのですが、役者がその場に持って来たものを尊重してくれ、
尚且つ、もっと上を目指すような空気作りもとても好きです。
そして、今回のぱきゅん。僕がやりたかった理想の役どころ。
溝口という、あたたかみのある刑事。主人公のそばにいつも寄り添い見守っている。
でも、何処か抜けていて憎めない所があるキャラクター…。
これ以上はネタバレになってしまうので本編を楽しみにしてください。
“舞台映え”という言葉が、これほど当てはまる俳優さんもなかなかいらっしゃらないというほどの、素晴らしい押し出しの印象にも後押しされてか、過去の青春アドベンチャーでは『白狐魔記 元禄の雪』『また、桜の国で』『武揚伝』『ベルリン1989』と、見事なまでに歴史ものの作品へのご参加をお願いしてきました。マイクを前にしたオーディオドラマの現場を何度もご一緒する内に、その硬軟自在な台詞術と柔らかさを帯びたお声にも魅了され、今回の『ぱきゅん』では、初稿の序盤を読んだ段階から、ぜひとも溝口役は谷田歩さんに、と想いが定まっていました。
青春アドベンチャー『ぱきゅん』(全10回)
~ある刑事の殉職、起こらなかった事件、そして「完全犯罪ノート」~
【NHK FM】
12月2日(月)~12月13日(金) 平日の午後9時15分~9時30時
【作】木皿泉
【音楽】木原健太郎
【出演者】
多田直人 加藤清史郎 大後寿々花 谷田歩
高橋克明 山崎智史 榊菜津美 森啓一朗
大森美紀子 岡田さつき 鬼頭典子 石田圭祐
山田瑛瑠 渡邊優奈
投稿者:スタッフ | 投稿時間:10:32 | カテゴリ:オーディオドラマ