演出担当です。原作者・那須田淳さんが、ドイツから、メッセージを寄せてくれました。
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この夏、ベルリンの自宅書斎で 近影。
ベルリンから、こんにちは!
ある日、夜空を見上げたら、満天の星。その星ひとつひとつが僕ら自身だったら…、これが「星空ロック」を書こうと思ったきっかけでした。
人生って、ともすれば単調な日々の繰り返しにすぎないのかもしれません。それを一つの旋律にたとえてみると、同じ旋律を繰り返しながら少しずつ進んでいく「カノン」みたいですよね。
そう思いながら、もう一度、星空と向き合ってみる。すると、なんだかこの広い宇宙で、互いに寄り添いながら奏でているみんなの音楽が次第に一つのハーモニーになって聞こえてきませんか?
さて、この物語はひょんなことでベルリンに一人旅をすることになった14歳のロック少年レオのひと夏の体験を描いたものです。レオは90歳を過ぎた老人のケチル(自分の住むアパートの大家さんで、ケチで文句屋なので近所では煙たがれている)と不思議と妙に気が合って仲よくしてもらっていたのだけれど、数か月前に亡くなってしまうのです。ケチルはかつてベルリンに暮らしたことがあり、そこには戦争で成就できなかった初恋の思い出が…、レオはこの旅で、それをはたしてやることができるのでしょうか?
そんな「星空ロック」が、FMシアターで、オーディオドラマに。北阪昌人さんの脚色、谷川賢作さんの音楽で、出演者のみなさんがいったいどんな物語をつむいでくれるのか、原作者としても胸が高鳴ります。今から放送が楽しみでたまりません!
ベルリンにて 那須田淳
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那須田淳さんが見たベルリンの風景を、スナップ写真で。
この景色の中で『星空ロック』の物語が紡がれたのです。
物語に登場するベルリンの街並み。じつはベルリンはシュプレー川沿いに発達した運河の町でもあるのです。
熊砦=ベーレン・ツヴィンガー。ベルリンの町のシンボルは熊。ここにそのモデルとして指定された熊が住んでいます。
ドイツの町を歩くと、ブロンズ色をした金属プレートが足元に埋め込まれていることがあります。これが、かつてナチスによって迫害され亡くなった人の記憶を留めておこうと、最後に住んでいた場所に埋めるという記念碑「躓きの石」です。
リアル「星空ロック」。この夏に舞台になったベルリンの公園を散歩していたら、音楽フェスに遭遇。この物語の主人公たちより少し年齢が上だと思いますが…。
.・.*・FMシアター『星空ロック』・*.・.
2014年8月30日(土)夜10時~夜10時50分 NHKK-FMにて放送予定
14歳の夏休み。僕だけの「音」を探す旅が、今、始まる。
*原作*那須田 淳 *脚色*北阪昌人 *音楽*谷川賢作
*出演*
青木柚 松島海斗 野村昇史 池田道枝
吉野実紗 クロル舞 三浦怜央 ラヴェルヌ拓海
*スタッフ*
演出:木村明広
技術:坂野伊和男
音響効果:金本美雨
■FMシアター『星空ロック』番組ホームページ
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投稿者:スタッフ | 投稿時間:18:00 | カテゴリ:オーディオドラマ