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格安スマホの契約は慎重に
髙橋昴平(記者)
2022年06月27日 (月)
詐欺にだまされないための対策を考える「ストップ!詐欺」。
今回のテーマは、詐欺というわけではありませんが、「格安スマホ・格安プランの契約は慎重に」です。
格安スマホというのは、本体価格が安いスマホで、格安プランというのは、スマホの月々の使用料金が安いプランのことです。
料金設定の理由やサービスの内容を、しっかりと理解せずに契約してしまうと、のちのち苦労してしまうことがあります。
格安の理由
なぜ格安でスマホを販売したり、利用できるかというと、電話会社が店舗を持たずにインターネット販売をメインにすることで人件費などのコストを削減している、機能やサービスを集約・限定することで、コストを抑えているからです。
価格を優先するのか、サービスの充実度を優先するのかは、スマホの利用度合いや知識の度合いによっても変わりますよね。
県内で実際にどのような相談が寄せられているのかを見てみましょう。
思い込みや勘違いから
去年(令和3年)8月、県内に住む70代の男性は「インターネットで新規にスマホを購入すれば、今なら全員に2万ポイントをプレゼント」とうたった携帯電話会社のキャンペーンにひかれて、インターネットで格安スマホを購入しました。
しかし、いつまでたってもポイントは付与されませんでした。
このため男性は、問い合わせをしようとしましたが、この会社はインターネットでのメッセージのやりとりでしか問い合わせを受け付けておらず、男性はやり方がわからなかったため、県消費生活センターに相談したといいます。
なぜ男性はポイントがもらえなかったのか。
実はこのキャンペーンでは、プランを契約するだけではなく、指定されたアプリを使用することがポイントをもらう条件でしたが、男性は契約するだけで自動的にポイントが付与されると思い込んでいたといいます。
県消費生活センターによりますと、令和3年度からことしの4月末までに、こうした格安スマホ・格安プランに関する相談は38件寄せられています。
年代別に見ると60代が11件と最も多く、60代以上が半数を占めています。
今までは分からないことがあったら、店頭に行って店員に直接相談したり、電話で確認したりすることができましたが、格安スマホや格安プランはインターネット上でしか、問い合わせを受け付けていない会社もあり、苦労している高齢者が多いようです。
利用する場合のポイントは?
まずは、格安の条件があるのかどうか、条件があるとしたら内容についてしっかり確認しましょう。
通話ができるのか、月々に利用できるデータ量はどのくらいかなど、どのような機能やサービスがあるのか確認すること大切です。
県消費生活センターは「契約は自己責任なので事前に情報を集めて、値段や特典ばかりに目を向けず、詳しい人や周囲の人に相談して購入するようにして下さい」としています。
携帯電話料金が安くなるのはうれしいことですが安さの理由にも注意する必要があるかもしれません。