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インタビュー

霧島アキラ 役・宮沢氷魚さん

重みのある「I love you」を届けたかった

スポーツシーンを彩る数々の応援歌やヒット歌謡曲を手がけた、昭和を代表する作曲家・古関裕而(こせき ゆうじ)氏をモデルに、音楽とともに生きた夫婦を描く、連続テレビ小説『エール』。
看護師と入院患者として出会った、華(古川琴音)とアキラ(宮沢氷魚)。いつしか思い合うようになった2人は、第117回(第24週)で裕一(窪田正孝)と音(二階堂ふみ)の許しを得て、結婚することになりました! 今回は、そんな霧島アキラを演じる宮沢氷魚さんにインタビュー。アキラの演技や、ギターの弾き語りシーンについて語ってもらいました。

――宮沢さんは、霧島アキラをどんな人物だと捉えていますか?

アキラは、人気ロカビリーバンドのリードボーカル。最先端の音楽に“骨折するほど”全力で取り組んでいる(笑)、かっこいい人だと思っています。チャラチャラしたところはありますが、変にそれを隠しておらず、悪気もない。裕一さんに慣れないうそをついても、自分からバラしてしまう。不器用で少しずれているけど、正直な人だと感じます。だんだんいいところが見えてくるキャラクターなので、「ドラマを見ているみなさんが序盤でアキラを見限りませんように……」と願っていました(笑)。

――ずれているといえば、病院内で「ハッピー バースデー トゥー ユー」を弾き語りするシーンが印象的でした。

あのシーンも、チエさん(山口果林)を喜ばせたかっただけで、悪気は全くないんですよね。撮影では、たくさんの入院患者さんや看護師さんたちを前に、ミニライブをしているような感覚でした。
ギターの演奏はシンプルにコード(和音)を鳴らすだけの予定だったんですが、僕は少しだけギター経験があるので、現場でどんどんアレンジが加わっていって……。最後はロカビリー調の「ハッピー バースデー トゥー ユー」に生まれ変わり、家での猛練習が必要になりました(笑)。

――そのシーンでは華から反感を買っていましたが、だんだん惹(ひ)かれ合うようになりましたね。

華さんは真面目で、仕事とはいえアキラのために一生懸命になってくれましたからね。当時としては新しい“リハビリ”に全力で取り組む姿勢も、新しい音楽に全力を注ぐアキラと通じ合ったのかもしれません。表裏がないところも似ているなと思います。華さんの気持ちは想像するしかないですが、弱音を吐かずリハビリに励むアキラを見て、内面を理解してくれたのかなと感じました。

――結婚の許しを得るべく、古山家に挨拶するエピソードの撮影はいかがでしたか?

裕一さんが音さん(二階堂ふみ)にプロポーズした回(第5週「愛の狂騒曲」第23回)をなぞるエピソードなので、あのおもしろさをどう出せばいいのか、いろいろ考えていたんですが……。アキラは結局、空回りする姿がおもしろいので、あの緊張感のある空間に、至って真面目にいようと思いました。入院していたころも含めて、“緊張と緩和”がアキラを演じる大事なポイントだと感じています。彼女の両親に会いに行く緊張感と、4人だけで長尺のシーンを撮る緊張感、弾き語りをする緊張感まであって、ドッキドキでした(笑)。

――古山家で披露した「ムーン・ライト・セレナーデ」は、音声を別収録するのではなく、生歌かつ生演奏だったそうですね。

大変でしたけど、歌詞に込められた華さんへの思いを、なんとか自分なりに届けられた気がします。最後の「I love you」という言葉は、もともとファルセット(裏声)できれいに歌い上げる箇所だったのですが、作曲した瀬川英史さん(『エール』の音楽担当)にも相談して、1オクターブ下げたシンプルな歌い方にさせてもらいました。華さんに「I love you」を届ける歌だと考えたとき、目を見て話しかけるような、重みのある言葉にしたかったんです。この歌がドラマをみている方々にも届いて、華さんとアキラの結婚を許してもらえたら……と思っています(笑)。

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