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インタビュー

関内光子 役・薬師丸ひろ子さん

二階堂さんが笑うと「娘が笑っている」と感じます

スポーツシーンを彩る数々の応援歌やヒット歌謡曲を手がけた、昭和を代表する作曲家・古関裕而(こせき ゆうじ)氏をモデルに、音楽とともに生きた夫婦を描く、連続テレビ小説『エール』。
今回は、ヒロイン・関内 音(二階堂ふみ)の母である関内光子役・薬師丸ひろ子さんへのインタビューをお届けします。第23回では、ついに裕一(窪田正孝)が音にプロポーズ。裕一の父・三郎(唐沢寿明)と光子の許しを得て、二人は結婚に向けて動き出しました。光子の目には、音と裕一がどのように映っているのでしょうか。

――薬師丸さんは、光子をどんな人物だと捉えていますか?

当時としては進歩的な考え方を持った女性だなと感じています。女性は男性の後ろに付いていくのではなく、自立するべき――そんな思いを、胸の内にとどめないでズバッと。安隆(光石 研)さんと出会ったシーンで「女が男に黙って従う時代じゃないで!」とすごんでいたように、若いころから“黒光(くろみつ)”がところどころに現れていたようです。光子の考え方や性格は、娘たちにも影響を与えていると思います。

――第2週の前半では、関内家の幸せな様子が描かれていましたね。

夫婦の仲がよくて、子どもたちも伸び伸びとしていますよね。自由な雰囲気の家族を、いきいきと表現できたらいいなと思いました。みんなで銭湯へ行っておだんご屋さんに立ち寄ったり、子どもの好きな習い事をさせてあげたりする。心豊かな生活感があります。お父さんが亡くなった後もそれらの思い出が頑張っていく原動力になっているなと思います。

――安隆が亡くなった後、子どもたちを支えようとふんばる光子が印象的でした。

ドラマでこういう状況に陥ったとき、子どもに涙を見せないで頑張るお母さん像もあるかと思います。でも、光子は時には子どもと一緒に涙を流す。そんな母の涙を見た娘たちが、家族の悲しみを共有し、「お母さんを支えなきゃ」「自分たちもしっかりしよう」と奮起する。
悲しい出来事を受け止めて、残された家族が一丸となって困難を乗り越える。そんな姿が、観てくださるみなさんへのメッセージになるといいですね。

――安隆を含めた家族5人でのシーンで、印象的なものは?

やっぱり、銭湯の帰りにおだんごを食べるシーンですね。撮影も楽しかったんです。撮影の合間、店先に座ってしゃべる私と光石さんを見た子どもたちが、「ラブラブすぎてやばい」と笑い声があがり、「あぁ、実際もこんな家族だったんだろうなぁ」と。
撮影もそんなふうに楽しい時間を積み重ねてきたので、大人と子どもの垣根なく仲のいい5人になれたと思っています。お別れが名残惜しかったです。

――大人になった吟(松井玲奈)、音、梅(森 七菜)の印象はいかがですか?

吟は長女らしく、家族のことをよく見ているなぁと感じます。梅は冷静で物事を慎重に見ている。音は、非常に活発で勝ち気に見えますが、実はとても繊細な子だと思っています。
今は大人になった三人と撮影をしていますけど、不思議なもので、子ども時代の三人がそのまま大きくなった印象です。子ども時代、大人になってからの6人みなさんが本当にいとおしくて仕方ありません。

――子ども時代の音役・清水香帆さんと二階堂さんのお顔が似ている点も話題になりました。

二階堂さんのお芝居が、清水さんと私が積み重ねてきたものにスッとなじむアプローチだったのが大きいです。いちばん最初の共演シーンから、二階堂さんが笑うと娘が笑っている感覚になりました。
二階堂さんは歌もすばらしいですね。ご自身が持つ声の響きを生かしながら、本当に心を打ちます。歌を聴いていると私も一緒に歌いたくなっちゃいました(笑)。

――第23回では、光子が音と裕一の結婚を認めました。裕一の印象はいかがですか?

まだ1曲(竹取物語)しか認められていないし、ちょっとおっとりしているので、心配なところはあります(笑)。でも、実直で、人がいいですよね。どこか安隆さんの面影を感じて、娘を託す気になった部分もあると思います。多感な時期にお父さんを亡くした音は、もしかしたら光子以上に安隆さんの面影を見ているのかもしれませんね。

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