【記者特集】調停の世界のぞいてみた

 

 

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「調停」と聞いて、皆さん

どんなイメージがわきますか?

 

「離婚」「相続」「お金の貸し借り」など。

 

調停は私たちの生活の身近にある

さまざまなトラブルについて

話し合いで解決を図ろうという手続きです。

 

ことし10月で100周年を迎えた調停制度。

知っていそうで意外と知らないこの世界、記者がのぞいてきました。

 

 

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私(岡野)が体験した調停委員は裁判所が一般の人を対象に公募していますが、裁判所によると法律や建築に詳しい人など特定分野の知識を持つ人が担うことが多いということです。

 

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調停の内容とは?

 

山形では実際にどのような内容の調停が

行われているのでしょうか。

 

例えば、

▽交通事故の物損などの損害賠償の請求、

▽SNSで相手を中傷する内容を書き込んだことによる慰謝料の請求など。

裁判のように勝ち負けを決めるのではなく、話し合いによる解決を目指します。

 

 

訴訟に比べて費用安く

 

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また、訴訟に比べて申し立て費用が安いのも特徴です。

 

例えば、

相手方に10万円を求める場合、500円で申し立てができます。

一方、訴訟になるとそれぞれ調停の倍の費用がかかります。

 

 

民事調停は減少

 

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ところが、山形簡易裁判所で行われた民事調停の件数は

ここ数年、大きな変化が生じています。

 

平成13年度は1608件でしたが、令和3年度は

1割以下の114件まで減っています。

 

件数が減っているのは、勝ち負けをはっきりつけられる

訴訟に踏み切る人が増えていることも

背景にあるとみられています。

 

 

おおむね3か月以内で終了

 

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ただ、調停はおおむね3か月以内の短い期間で終わることが多く、

申立人や相手方の負担が少なく済みます。

また成立すれば、裁判の判決と同じ効果がありますし、秘密も守られます。

 

何かトラブルが起きて解決したいとき、

「調停」という選択肢があることを

思い出してもらえたらと思います。

 



記者特集    

山形局記者 | 投稿時間:12:17