重要な交通インフラの新幹線。
その線路にもし建物が倒れてきたら…。
2月3日、山形市で線路脇の小屋が線路上に横転し、山形新幹線などが一時、運転を見合わせました。
あわや大きな事故にもなりかねなかったトラブルです。
そもそも何の小屋だったのか、そして、原因は何だったのか。
現場や関係者の取材から探りました。
横転した小屋。
かつての所有者によりますと、隣の住宅が建てられたのと同じ時期、今からおよそ60年前に自分でこの小屋を建て、物置として長年利用してきたということです。
かなり年期は入っていたものの、去年12月に、住宅から引っ越した際には特に傾いたりなどはしていなかったと言います。
線路脇にあった小屋の横転。
現在空き家を所有する不動産会社は「想定外だった」としています。
一方、JR東日本山形支店も、作業員が線路の点検などのため、この冬も現場付近を複数回訪れていましたが、線路脇にあった小屋が列車運行の妨げになるとは、やはり想定外だったとしています。
とはいえ、同じようなトラブルが今後起きないようにするにはどうすればいいのか。
不動産会社では、もともとこの空き家を解体することにしていましたが、今回のトラブルを受けて、築年数が経過している空き家が倒れてしまうリスクはゼロではないと考え、解体の予定を早めたいとしています。
一方のJRは、線路のそばに住んでいる人たちに協力を求めたいと考えています。
異変に気づいた場合は、すぐに警察かJRに通報して欲しいとしています。
山形市中心部でもみられる空き家。
今回は所有者や関係者にたどり着くことができましたが、空き家の問題では特定できないこともしばしばあります。
今回のようなトラブルを防ぐにはJRが考えるように地元の住民にも協力してもらうなど、連携して空き家に目を光らせる工夫が必要だと感じました。
山形局記者 | 投稿時間:17:24