【記者特集】触れることは避けられない 感染への不安

 

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新型コロナウイルス対策に欠かせない、密集や密接を避ける「3密」や、ソーシャルディスタンスを保つなどの「新しい生活様式」などの感染防止対策の実践は必要不可欠で、これまでの生活とは大きく変わりました。
こうした感染防止対策に理解しながらも、対策に不安を感じているのが、視覚障害者です。

 

触れることがとても大切な感覚の1つになる、視覚障害者。
感染へのリスクから何かに触れることが極端に避けられるようになった今、視覚障害者が置かれている現状を取材しました。

 

 

コロナ禍で、視覚障害者は仕事だけでなく、ふだんの生活にも影響が出ています。
ふだん、全盲の人が街なかを歩くときは同行援助と言われるサービスを利用します。
手を組み、どこに何があるのかを伝えながら歩くサービスで、役所での手続きやスーパーでの買い物のほかにも、運動不足を解消するために散歩などをすることもあるということです。

 

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一方、コロナ禍では、感染リスクを避けるため、同行援助のサービスが停止し、外出の機会が減った人もいるといいます。
また、視覚障害者は、街なかの音や、今までの経験を頼りにして、歩く人も多くいます。

 

ただ、感染防止対策のために常時開放にした自動ドアから今まで聞こえていた開閉音が聞こえず、今どこにいるのかを判別することが難しいという話や、感染防止のためにレジの前に引かれたソーシャルディスタンスを保つ目印が見えず、列を遮ってしまったといった話も取材の中では聞かれました。
感染防止対策を取らなければならない今、どういったことが視覚障害者の助けになるのでしょうか。

 

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日本視覚障害者団体連合の工藤正一さんは
「駅前でいつもだったら声をかけてもらえるのが、本当に声をかけてもらえなくて、簡単に行けるはずのところにもなかなかいけないこともあります。そうなる前に、困っていそうなしぐさをしていたら、気楽に声をかけてほしい。それを皆さんには望みたいです」
と話しています。

 

感染防止対策をとり、距離を保つことが求められる中で、一定の距離を保ちながらでも、視覚障害者にひと言声かけをする。
そんな環境を作らなければならないと思います。

 



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山形局記者 | 投稿時間:16:23