【記者特集】 "地域の日本語教室"にいま何が...

 

みな さん、最近さいきん地元じもとで「外国人がいこくじんえたな」とかんじることはありませんか?

 

日本にほん生活せいかつする外国のひと苦労くろうするのは、やはり日本語にほんごですよね。

そこでいま地域ちいきの日本語教室きょうしつ勉強べんきょうする外国人が増えているんです。

しかし、そんな外国人をささえる日本語教室が、ある課題かだい直面ちょくめんしていることがわかってきました。

 

 

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外国人の“居場所いばしょ”にも

今回こんかい取材しゅざいして、こうした日本語教室が、外国の人たちにとって”居場所”にもなっていると感じました。

 

鶴岡市つるおかしの教室にかよっているクインさんは「教室がなければ、職場しょくばりょうとをするだけの毎日まいにちになっていたとおもいます。ボランティアの先生せんせいや、おなじように日本語を勉強する外国の人たちとえたことで気持きもちがあかるくなりました」とはなしていました。

 

また、鶴岡市の教室では、日常的にちじょうてきこまったことがあれば、先生せんせいや、教室を運営うんえいする財団ざいだん職員しょくいんなどに相談そうだんすることもできるそうです。

 

ボランティアだのみの日本語教室

 

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しかし、こうした日本語教室が、すべての地域にあるわけではありません。山形県やまがたけん国際こくさい交流こうりゅう協会きょうかいによると、県内けんないの日本語教室は、15のまちであわせて22かしょ。教室がない自治体じちたいめずらしくありません。

動画どうがなかでご紹介しょうかいしたクインさんは、隣町となりまちから自転車じてんしゃ片道かたみち50ぷんかけて通っていましたが、ふゆゆきかぜつよくて通えなくなってしまうそうです。

 

また、教室にはなしくと、日本語を勉強したいという技能ぎのう実習生じっしゅうせいが増えているものの、ボランティアが不足ふそくしているため、しかたなくれをことわっているというこえ目立めだちました。

 

ボランティアがつかるまで活動かつどう休止きゅうししているという教室もあり、ボランティア頼みの現状げんじょうりになっています。

 

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実際じっさいに、文化ぶんかちょう調査ちょうさでは、地域の日本語教室やNPO法人ほうじんなどで日本語をおしえている人の9わりちかくが、ボランティアだという結果けっかています。

 

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日本語教室の運営にくわしい岡山おかやま大学だいがく中東なかとう靖恵やすえじゅん教授きょうじゅ

「日本語教室のボランティア不足は、以前いぜんからわれていた問題もんだいだったが、外国人労働者ろうどうしゃ急増きゅうぞうで、全国ぜんこく各地かくち顕在化けんざいかしている」

指摘してきしています。

 

また、日本語教室に通う外国人労働者が増えた背景はいけいとして、中東准教授は「以前は、漢字かんじでやりとりができる中国ちゅうごくの人たちや、英語えいごつうじるフィリピンの人たちがおおかったのにくらべて、最近は漢字も英語も通じない東南とうなんアジアの国々くにぐにからた人が多く、日本語をまな必要性ひつようせいたかまっているのではないか」と話しています。

 


外国人材じんざいの日本語習得しゅうとくへ…うごはじめた企業きぎょう

日本ではたらく外国人は、今後こんご、ますます増えると見込みこまれています。ことし4月しがつからは、宿泊業しゅくはくぎょう介護かいごなど14の業種ぎょうしゅで「特定とくてい技能ぎのう」というあたらしい在留ざいりゅう資格しかく使つかって外国人材を受け入れられるようになりました。

 

県内の企業でも、この特定技能を使って外国人材を受け入れようとするうごきが出ています。そして、日本語教室が不足している中でも外国人に日本語を習得してもらおうと、独自どくじ対策たいさくしています。

 

 

外国人材を受け入れる企業が協力きょうりょくしあって日本語教室をつくるというのは、なかなか大胆だいたんみですよね。教師きょうしもボランティアではなく、ミャンマーから日本語が堪能たんのうな人材をやとれるということです。

 

ただ、そうなると、人件費じんけんひ施設しせつ維持費いじひなどもかかります。どの企業でもできるわけではありません。

 

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岡山大学の中東准教授は

「国の政策せいさくで外国人労働者の受け入れを増やすなら、日本語教室の運営をボランティア任せにするのではなく、自治体や国際交流協会、それに大学などが、運営や日本語を教える人材の養成ようせいかかわっていく必要がある」

と指摘しています。

 

外国の人たちを取材していると「日本語を勉強しなければならないから、日本で働くのはやめた」とか、「日本に来てみたけれど、日本語が苦手にがてだから、ほかの国で働きたい」といった声が聞かれました。

 

また「将来しょうらい、日本でいい仕事しごとくために日本語の能力のうりょくげたいのに、勉強できる場所ばしょがない」と困っている人たちもいました。

 

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人口減少じんこうげんしょう人手不足ひとでぶそくの問題が深刻化しんこくかする中、外国の人たちは、日本の経済けいざいを支える大切たいせつ一員いちいんとなっています。

国や自治体は、ボランティアや企業にまかせきりにするのではなく、外国人が生活しやすい環境かんきょうととのえるにはどうしたらいいかをかんがえる責任せきにんがあると感じます。

 



記者特集   

山形局記者 | 投稿時間:14:02