山形中心部に今、にわかに注目を集めている公園がある。
大人気漫画「鬼滅の刃」の映画に登場するものと
同型のSL=蒸気機関車が保存されているとして
連日多くの人が訪れているという。
蒸気を上げなくなって半世紀。鬼滅ブームがこの山形の閑静な
公園にまで及ぶ中、人々がこのSLに向けるまなざしを取材した。
僅かな時間でも人が次々と入れ代わる。
キャラクターにちなんだ手作りのマスクを着けて訪れる人や、
近くの映画館で2度鑑賞したその足で世界観に浸りに来る人も。
SLが華やかなりしころは昭和40年代。蒸気を上げ、人や資材を
乗せて駆ける雄姿は近代化の象徴として人々に親しまれた。
この8620型SL愛称「ハチロク」も奥羽本線や支線で活躍。
242万4514キロを駆けた。昭和44年に役目を終え、
市政80年を記念して旧国鉄から寄贈されている。
それから半世紀、この公園の片隅にひっそりと鎮座していた。
取材を続けていると、
「幼いころを思い出す」という人たちにも出会った。
ブームをきっかけに、幼少期や学生時代にこの公園で
遊んでいた人たちも数十年ぶりに訪れている。
時を超えて今、改めて注目されるSL「ハチロク」。
これからもその人気が「無限」であることを願う。
山形局映像グループ | 投稿時間:16:57