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2018年728日放送 午後900分~NHK-FM

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番外編『もう森へ帰ろうか?』

原案:河田陽菜、富田鈴花、濱岸ひより

脚本:北阪昌人

★参考:ダイヤ、ななせ

出演

河田陽菜、富田鈴花、濱岸ひより、山寺宏一

あらすじ

河田陽菜、富田鈴花、濱岸ひよりの三人は、ひらがなけやきという坂の上にある深い森に、肝試しにやってきた。この森の奥深くには一台のガチャポンがあり、それを回して出てくるカプセルの中にはとんでもないものが入っているというウワサがある。三人は怖がりながらも懐中電灯を片手に暗い森の奥へと足を進めていく。果たして、三人を待ち受ける恐怖とは…。

人物相関図

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物語が読める ♪


ナレーション:ここは、ひらがなけやきという坂の上にある、深い深い、森。遠くに虫の声しか聴こえない、静かな夜。月の光も届きません。森の入り口に、三人の少女が、立っていました。


河田:なんか・・・不気味だよね。

富田:なんか・・・出そうだよね。

濱岸:なんか・・・背筋がゾクゾクするね。

河田:ほんとに、今日の夜、やるの?

富田:やろうよ、

濱岸:怖いなあ・・・。

河田:怖いから、肝だめしなんじゃない。

富田:ひなは、怖くないの?

河田:ぜんぜん、怖くない。だってさあ、幽霊とか、この世にいるわけないし。

富田:そうかなあ・・・。

濱岸:ノブ子は、信じる? 幽霊。

富田:そうだねぇ。なんかさあ、この世には、人間には見えないものがいると思うんんだよねぇ。ひよたんは?

濱岸:私は・・・どうかなあ・・・。

河田:ふっふっふ。この森の奥深くに、ガチャポンがひとつだけ、あるんだって。そのガチャポンを回すと、カプセルの中には、とんでもないものが入ってるんだって・・・。なにか知りたいよねえ、いったい何が入ってるのか・・・。


ナレーション:河田陽菜、富田鈴花、濱岸ひよりの三人は、深い森に、肝試しにやってきていたのでした。噂によると、この森の奥深くには一台のガチャポンがあり、それを回すと、カプセルが、ことん、と落ちて・・・中には・・・。


富田:やっぱ、やめようよ、

濱岸:なんか、怖い・・・。

河田:いいよ、じゃあ、私ひとりで行くから・・・。

富田:・・・でも、ひなひとりで行かせるわけにはいかないよ。

濱岸:・・・そう、だね。

河田:じゃあ、懐中電灯、つけて。

河田:行くよ。

富田・濱岸:うん。


ナレーション:果たして、三人を待ち受ける恐怖とは・・・。


河田:暗いね、

富田:そうだね。月明かり、ないしね、

濱岸:きゃあ! な、なに? あれ!

河田:びっくりした。ふくろうだ。

濱岸:目が光ってて・・・怖い・・・。

富田:あれ、ひな、何か食べてる?

河田:ん? ああ、唐揚げ。

濱岸:唐揚げ? なんで?

河田:好きだから。

富田:あれ? そういうひよたんも、なんか食べてる?

濱岸:うん、トマト。

富田:なんで?

濱岸:好きだから。

富田:食べ物に吸い寄せられて、獣(けもの)がやってくるよ、獣が!

河田:けもの? もう、ノブ子は、大げさなんだから。

河田:いま、

濱岸:鳴いたね。

富田:まさか・・・

三人:オオカミ?

河田:幽霊より、獣のほうが、怖いかも。早く食べちゃおう。

濱岸:私も

富田:ねえねえ、みんな、

河田:どうしたのノブ子、

富田:あの、切り株の上、

濱岸:え? どこ?

富田:あそこ、

河田:あ、あああ、

富田:誰か、座ってるよね、

濱岸:す、座ってるね。


ナレーション:三人は、ゆっくり、切り株に近づきました。


富田:ちょっと、やめようよ・・・

濱岸:おばあさん、かな・・・

河田:あ、あの~・・・その・・・。


ナレーション:切り株に座っていたおばあさんが、くるっと振り返り、


謎のおばあさん:わしの森に何の用じゃああ!!

三人:きゃあああああ!


ナレーション:いきなり叫んだおばあさんに、三人は、腰を抜かしてしまいました。


おばあさん:この森は、わしの森じゃあ、勝手に入るでない。

河田:ご、ごめんなさい、ごめんなさい!

富田:あ、あ、あのぉ、この森の奥に、ガチャポンがあるって、

おばあさん:ガチャポン?

濱岸:これくらいの、機械で、お金を入れて、ダイヤルを回すと、ことん、ってカプセルが出てきて、中に、何かが、入ってて・・・。

おばあさん:何か?

河田:何が入ってるんでしょうか?

おばあさん:さあなあ、知らん。でも、何度も何度も、回すといずれ、何かとんでもないものが出てくるかもかも、しれんなぁ。

富田:とんでも、ないもの・・・。

濱岸:もういいよ、は、はやく、行こう。


ナレーション:三人は、逃げるようにその場を離れると、さらに奥へ向かって、足を進めました。


河田:草の匂いがするね。

富田:ちゃんと帰れるかなあ・・・。

濱岸:なんか・・・ほんとムリ! 帰りたいよ~。

河田:ここまで来たんだから、もう少しだけ行ってみよう。あ、あああ!

富田:え?

濱岸:灯りが・・・。


ナレーション:遠くにふわっと、黄色い灯りが見えました。三人は、恐る恐る近づきます。


河田:だ、駄菓子屋さんだ・・・。

濱岸:こんなところに・・・。


ナレーション:古びて、今にも朽ちてしまいそうな、木造の家。看板には、「駄菓子」と書かれています。店のシャッターは閉まっていましたが、店の前に・・・一台のガチャポンが、ありました。


河田:これじゃない?

富田:これ、だね。

濱岸:苔が生えてて、中が見えない・・・。

河田:ねぇ、お金、入れてみよう。

富田:ほんとにやるの!?

河田:まずは、私から、

三人:出てきた!

河田:二人も、やんなよ! みんな出してから、一緒に開けよう。


ナレーション:富田、濱岸も、カプセルを出しました。


河田:いっせいのせで、開けるよ、

富田・濱岸:う、うん。

河田:じゃあ、いくよ・・・

三人:いっせいの、せ!

三人:うわあああ!


ナレーション:中から出てきたのは・・・。


河田:はは、ははは。あっはっはっは。ろくろ首の、フィギュア。

富田:私は、塗り壁の、フィギュア。

濱岸:私は、化け猫!

河田:な~んだ、ただの駄菓子屋さんじゃん。

富田:でも、やけにリアルなフィギュア。


ナレーション:三人は、なんだか楽しくなり、何度も百円を入れました。


河田:今度は・・・河童だ! 気持ちわる~。

富田:私は、雪女!

濱岸:私は、ええ? 山姥だ。


ナレーション:小銭がなくなり、最後の百円玉を河田陽菜が入れました。


河田:あれ? なんか軽いなぁ? 何も入ってないかも?

富田:ハズレかな? 開けてみなよ、

濱岸:とんでもないものが入ってるのかもよ。

河田:ははは、じゃあ、開けるよ・・・。

河田:なんだ、やっぱり何も入ってない。

富田:ほんとだ・・・。損したね。

濱岸:よし、じゃあ、そろそろ、帰ろう。

河田:だね。

富田:ああ、なんか楽しかったね。

濱岸:ほんと、思ったより、怖くなかった。


ナレーション:3人は、知りませんでした。最後のカプセルに何が入っていたのかを・・・。


河田:ああ、お腹すいてきた。

富田:森を出たら、なんか食べて帰ろうか。

濱岸:賛成!


ナレーション:3人は、気づいていませんでした。森を歩く三人の後ろをついてくる、たくさんの足音に・・・。


(イメージ)
おばあさん:何度も何度も、回すといずれ、何かとんでもないものを、引き出すかも、しれん。

収録後のワンショット

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