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2018年29日放送 午後1000分~NHK-FM

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『三つの色』

原案:北野瑠華、熊崎晴香、北川綾巴

脚本:北阪昌人

★参考:健康ロボット、カオリ

出演

北川綾巴、北野瑠華、熊崎晴香、山寺宏一

あらすじ

名古屋の栄に、ある伝説の占い師がいた。3つの色の水晶を使って占うことから、三色ばあさんと呼ばれている。そこに訪ねてきたのは北川綾巴。今度のバレンタインデーにSKE学院イチのイケメン、北野るかおに、どんなチョコをプレゼントすればいいのかを相談する。そして、バレンタインデー当日。北野のまわりを囲む女子たち。「あの渦の中に入りたいとは思わないけど、でも…」と悩む北川の元にライバルの熊崎晴香が話しかけてきて…。

人物相関図

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物語が読める ♪


ナレーション:名古屋の栄に、ある伝説の占い師がいました。そのおばあさんは、三つの色の水晶を使って占うことから、三色ばあさんと、呼ばれています。


北川:三色ばあさん、お願いします。

三色ばあさん:おお、おお、ずいぶんと可愛らしい子じゃないかい、なんだい、悩みは? ああ、わかった、男のこと、じゃな?

北川:さすが、おばあさん、すごい! そうなんです。私、北川綾巴は、今度のバレンタインデーにコクりたい男子がいるんですけど、ライバルが多くて。

三色ばあさん:あんたみたいな美人なら、問題ないじゃろうが。

北川:問題あるんです。だってコクる相手が、SKE学院イチのイケメン、北野るかお君なんですよ!

三色ばあさん:北野、るかお君?

北川:どうも、キャリア女子高生です。ねえみんな、北野君を好きな女子、栄に何人いるか、知ってる?

北川:350人。

三色ばあさん:ひええ! ほんとに?

北川:目立つチョコをあげたいんです、彼に。ねえ、教えてください。どんなチョコをプレゼントすれば、いいですか?

三色ばあさん:そんなに、カッコいいのかい、その北野って男子は?

北川:そりゃもう。いつだったか、私がつまづいて、転んだとき、右手を差し出して、

(回想)
北野:さあ、ボクの手をつかんで。そう、ああ、やわらかい手だ。もう大丈夫さ、シンデレラ。どんな人込みでも、キミを探し出せる。この手の感触で。

北川:王子よ、王子。あんな男子、他に見たことない。

三色ばあさん:ライバルは・・・あ、いるみたいだね?

北川:ひとり、強力なライバルがいるの。熊崎晴香。彼女、北野君と、幼なじみで、

(回想)
熊崎:はははは、もう、るかお! また口の横に、ご飯粒つけてるぞ、ははははは。

北川:王子のこと、るかお! って呼んでるの、あの子しかいない! ったくもう、なんなのよっ!


ナレーション:こうして、北川綾巴のバレンタイン作戦が始まったのです! 果たして、彼女の恋の行方は?


ナレーション:SKE学院の放課後。夕闇迫る中、みんな帰宅しようとしていますが・・・。もじもじして帰らないひとも、います。なぜなら、今日は、2月14日。女子が男子に告白できる日。


北川:私、北川綾巴は、遠目に見ていた。北野君のまわりを囲む、女子たちを。

北川:あの、渦の中に入りたいとは、思わない。でも・・・。

北野:おいおい、みんな、押すなよ、危ないからさ。ボクはね、うれしいよ、こんなにたくさんの愛をもらえてさあ。ははははは。

熊崎:渡しに、行かないの?

北川:え?

北川:気がつくと、隣に、熊崎晴香が立っていた。憎っくき、ライバル。私が勝手に思ってるだけだけど。

熊崎:好きなんでしょ? るかおのこと。

北川:え? べ、別に、なんで?

熊崎:その手提げ袋の中身、チョコかなあって。

北川:ええ?

北川:三色ばあさんには、こう言われた。

(回想)
三色ばあさん:いいかい、よ~く、お聴き。その、北野君って子はねえ、この水晶の中だと、黄色が、好きだねえ。

北川:黄色?

三色ばあさん:でもねえ、必ずしも、包装紙やチョコを黄色にすることはない。大事なのはねえ、あんたの、無意識の色。

北川:無意識の、色?

三色ばあさん:恋なんてもんはねえ、しょせん、頭で考えたって、ダメさね。直感、フィーーリング! わかった? 好きな色を選びなさい。

北川:好きな、色?

北川:結局、包装紙は、オレンジ色にした。手作りのチョコは、マーマレードでふち取りをして・・・。

熊崎:るかおね、綾巴のこと、気になってると思うよ。

北川:え? うそ。

熊崎:ほんと。

北川:だって、晴香は?

熊崎:あははははは、やめてよ、ちっちゃい頃から知ってると、恋なんて出来ないもんだよ。

北川:ほんと?

熊崎:ほんと。さあ、行ってきなって。思い切って。

北川:ええ・・・

熊崎:大丈夫。あたって、くだけろ! 私はね、いつでもなんでも全力が好き!

北川:わかった・・・。

北川:私は、胸を張って、北野君に近づいた。モーゼの十戒(じっかい)で海が割れたように、人波が、分断された。

北野:キミは・・・あのときのシンデレラ。

北川:覚えていてくれたの?

北野:もちろんさ。ボクは、自分のお妃(きさき)を、忘れない。

北川:これ、チョコなんだけど、

北野:おお、おおお!

北川:私のチョコ、どうかした?

北野:あの・・・今だから言えるんだけど、僕は、この間、栄の三色ばあさんに見てもらったんだ。そうしたら、こう言ってたんだ。

(回想)
三色ばあさん:なんじ、オレンジ色の包み紙の乙女を大切にすべし。

北川:オレンジ、色? どうして? どうして、おばあさん、わかったんだろう。

北野:みんな、ごめん、ボクはね、このひとのチョコだけ、もらうことにするよ。ほんとうにすまない。でもね、ジェントルマンってやつは、みんなを愛するんじゃなく、たったひとりを大切にするもんなんだ。

熊崎:私、熊崎晴香は、思い出していた。もともと、るかおは、綾巴が気になってるし、綾巴も、るかおが好き。なのに、なんだかじれったくて、私は三色ばあさんに頼みごとをした。

(回想)
熊崎:ねえ、おばあちゃん、綾巴とるかお、別々に、おばあちゃんのところに行くみたいだから、よろしくね!

三色ばあさん:おお、そうかいそうかい、晴香。わかったよ。しかし、おまえも、おせっかいだねえ。

熊崎:二人とも良い奴だから、うまくいってくれたら、うれしいし。

熊崎:そう。実は三色ばあさんは私の祖母である。私の頼みを聴いてくれたおばあちゃんは、綾巴が来たときだけ、占いの館を、オレンジ色にした。綾巴の頭にすりこむために。そうして、るかおには・・・。

(回想)
三色ばあさん:なんじ、オレンジ色の包み紙の乙女を大切にすべし。

熊崎:もちろん、保険もうっておいた。

(回想)
熊崎:オレンジ色、いいよねえ、るかおはねえ、昔、オレンジ色のTシャツばかり、着てたなあ。

北川:もしや・・・ふと、晴香の顔を見た。彼女は・・・。

熊崎:おめでとう! 綾巴!

北川:笑顔だった。勝手にライバルだと思っていたのは私だけだった。晴香、ありがとう!

北野:さあ、行こうか、

北川:はい。

北野:ところで、シンデレラ。キミの名は?

収録後のワンショット

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