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2017年106日放送 午後1000分~NHK-FM

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『青春時計、いりませんか?』

原案:中井りか、加藤美南、菅原りこ

脚本:北阪昌人

★参考:ゆかたヤッホー、夢チューバ―

出演

中井りか、加藤美南、菅原りこ、山寺宏一

あらすじ

NGT学園に通う女子高生、中井りかは朝からついていなかった。登校中、道の穴にはまって泥だらけ。1時間目の数学の抜き打ちテストもさんざんな結果で、放課後に補習を受けることに…。補習も終わり、トボトボと帰宅していると、突然黒いマントを羽織ったおばあさんがあらわれ、「時間を巻き戻せる時計」を中井に渡す。腕時計の針を朝まで戻すと…。

人物相関図

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物語が読める ♪


ナレーション:新潟市にあるNGT学園に通う女子高生たちが、学校に向かっています。通学路を歩いているのは、中井りか、加藤美南、菅原りこの3人です。


菅原:ああ、なんかダルイ、学校行きたくないなあ。

加藤:ほんと、眠い、最初の授業、数学かあ、ああ、寝ちゃいそう。

中井:きゃあああ!

菅原:りかちゃん! どうした?

加藤:えええ!? 穴?

中井:そうなんです。私、中井りかが、フツウに歩いていたら、いきなり道に穴があって、靴とソックスは、泥だらけ!

加藤:昨日の雨すごかったからね。

菅原:うわ、ドロドロだね。

中井:なんで?? サイアク~!

中井:ついていないのは、それだけじゃなかった。一時間目の数学は、

先生:ええ、今日は、抜き打ちテスト、やりま~す! 先週やった、方程式の応用問題だ! なんか授業中寝てる生徒が多かったんでなあ、これで三十点以下のものは、放課後、残ってもらうぞ!

中井:ええ? ダメダメ、それはダメ、今日の放課後は、ゼッタイ、だめ。だって、アイドルになるためのオーディションがあるんだから。

中井:抜き打ちテスト、全くできなかったわけで・・・。

先生:はい、中井、おまえは、放課後残って、補習を受けること!

中井:すみません、あの、今日だけは、その、今日は、

先生:ダメだ! 今日でなきゃ、ダメなんだ!

中井:そんなぁ、そんなぁ!

中井:ああ、もう一度、今日を最初からやり直したい! 時間を巻き戻せたらなぁ・・・。

中井:補習を終えて、トボトボ帰ろうとしていたら、

謎のおばあさん:そこのあなた、

中井:え?

中井:黒いマントをはおった、おばあさんが声をかけてきた。

謎のおばあさん:今日という日を、もう一度やり直したくないかい?

中井:ええ?

謎のおばあさん:時間を巻き戻せる時計、あるよ。

中井:えええ??

中井:こうして、私は、不思議な時計を手に入れた。

中井:不思議なおばあさんにもらった腕時計の針を朝まで戻すと・・・。

菅原:ああ、なんかダルイ、学校行きたくないなあ。

加藤:ほんと、眠い、最初の授業、数学か、ああ、寝ちゃいそう。

中井:って、ちょっと待って、もしかして今日、月曜?

菅原:そうだけど、ちょっとりかちゃん、大丈夫?

加藤:一週間が始まっちゃうんだよね。

中井:ちょっと待って!

菅原・加藤:え?

中井:そこに、穴がある。

菅原:え?

中井:昨日、雨、すごかったから、そんなのにはまったら、泥だらけになっちゃう。

加藤:なにそれ、別に、何も、ないって、

加藤:わあああ!

中井:ほら、だから言ったのに、

菅原:かとみな、靴もソックスもドロドロじゃん。

中井:だから言ったのに・・・。

中井:おばあさんのいうとおりだ。もう一度、繰り返している。ということは、

中井:ねえ、りったんに、かとみな。

菅原・加藤:なに?

中井:一時間目の数学、抜き打ちテストがあるよ。

菅原:ええ? まさか、月曜の朝からそれはないでしょ。

中井:あるの。だから、今から先週習った方程式のところ、教科書、読んでおこう。ね?

加藤:・・・なんかりかちゃん、変だよ。それに、なに、そのダサイ腕時計。

中井:いいから、方程式、やろう。

先生:ええ、今日は、抜き打ちテスト、やりま~す! 先週やった、方程式の応用問題だ! なんか授業中寝てる生徒が多かったんでなあ、これで三十点以下のものは、放課後、残ってもらうぞ!

菅原:りかちゃん、すごい、

加藤:うちら、助かったね。

中井:これで、放課後、オーディションに行ける!


ナレーション:オーディション会場では、いきなり課題曲を渡されて、歌とダンスを披露しなくてはいけないのですが・・・。


審査員:いきなり恐縮ですが、課題曲はこれです。

中井:はい・・・。

中井:全然だめだぁ~。・・・でも大丈夫。おばあさんが言ったように、この腕時計を戻りたい時間まで戻せば・・・。

審査員:いきなりで恐縮ですが、課題曲はこれです。

中井:はい!

中井:失敗しても大丈夫! だって、何度でもやり直せるのだから。

審査員:いきなりで恐縮ですが、課題曲はこれです。

中井:はい!

中井:やった! 今度は完璧だ!

審査員:素晴らしい! 初めて聞かされた曲でこのクオリティ! 中井りかさん、あなたは合格です!! おめでとう!!

中井:オーディション会場をあとにしながら、どこか、素直に喜べない自分がいた・・・。

中井:どうして? テストもうまくこなして、オーディションにも合格! この時計があれば、人生、失敗しない。失敗しても、何度でもやりなおせる。なのに・・・なんだか・・・楽しくない。

中井:そんなことをぼんやり考えながら、歩いていたら、

謎のおばあさん:へへへっへへ、どうだい、その時計のチカラは?

中井:おばあさん・・・あの、お願いが、

謎のおばあさん:なんだい?

中井:この腕時計、はずしてください。

謎のおばあさん:おやおや、面白い事をいうでないかい。それをはずしちまったら、人生、一回きりだよ、失敗したら、それでおしまい、だよ。

中井:それでいいような気がしてきました。

謎のおばあさん:はあ?

中井:たった一回しかないから、一秒一秒を大切にするのかなあって。何度か、繰り返すって、なんかズルしてるみたいで、うまくいっても喜べないんです。

謎のおばあさん:ははははははは、そうかいそうかい、そのことに気づいたかい。

中井:え?

謎のおばあさん:この時計はねえ、それを知ってもらうために、存在するんだよ。

中井:えええ?

謎のおばあさん:なんて呼んでるか、知ってるかい? その時計のこと。『青春時計』。たった一回しかないから、青春なんだ。

中井:たった一回だから、ふりかえることが、できる。

謎のおばあさん:そう、あははははは、

中井:ありがとう、おばあさん!

中井:それからの私は、相変わらずのドジばかり。でも・・・。楽しい、生きてるって感じがする。

中井:いつものような通学の風景、となりには、かとみながいて、りったんが、いる。ん?

菅原:あ、今日ね、夕方雨降るから、なるはやで帰ったほうがいいよ。

加藤:四時間目の体育、先生がお腹こわして、自習になるよ。

中井:かとみなと、りったんの腕に、あの時計があった・・・。

収録後のワンショット

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